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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】7・供述の日《23》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。


※今回の章のみ、性的な匂わせが強い描写がございます。苦手な方はこの章だけ飛ばして下さい。


徒競走以上の速さで、皆が走り出すから、押されて、押されて…。

雪崩からうまく脱出できたのは、マルロが強引に私の手を引いたからだ。その時は、施設の外に出てしまっていた。

「外も騒がしくなっているな…。」
「そうね…。」
呑気にしてる暇はないけど、私が立ち上がるのに手間取った。
マルロが逃げずに待っていたのは、私の為なのだろうか。
ちょっとそう思ったけど、彼の口から吐かれた内容で違うと感じた。

「ここから愛嬌湾は、何処へ行ける?」
「案内図だったら、ここから200メートル先に堤防があると書いてるわ。」
「そうか。」
マルロが私を置いて、走り出した。
彼に届くよう、大きな声で止めようとした。

「待って!」
「お前は早く避難しろ。あれには俺が…。」

私はシャツの中からペンダントをスッと出した。
「私には《転送装置》があるわ。これでコックピットまで送ってもらえるの。あなた、今ロボ形態に変身できないよね?」
ぐっ…とマルロは苦虫を噛んだような表情をした。
マルロは前を向いて、私に頼んだ。

「案内しろ。俺は現地の詳しい地理には慣れていないんだ。」
「わかったわ。ついてきてね。」
私はマルロの隣にさっさと移動した。
200メートル先の堤防まで、2人で真剣に走って行った。

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明日もお楽しみに!

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