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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】8・力説の日《25》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

「できるできないではない。やらねばならんのだ。
現在、我々はその境地に立たされている状況だ。
宇宙へ再逃亡しても、クーランや他の権力者に捕らえられるかもしれないんだ。触りだけでも聞き取るんだ。」
進言者に長々と話されると、他の幹部やクルー達は同調せざるを得なかった。
命令や指示などの通達はなくても、手前のオペレーターは回線を開いた。
自分の背後で幹部達が要求の承認をしているのだから、指示待ちの必要はないと悟ったのだ。

前面モニター上部に、マルロの頭部が映った。
【パスティーユ】のコックピットの壁一面もモニター構造となっている。
マルロの背景が淡い空と浮かんだ雲の空間で広がるのは、この為である。

「マルロ・ヒーストン…!」
『回線を開いていただき、誠に感謝する。』
「感謝など要らぬ!貴様、さてはクーランの手の内を読んでいたな!おかげでビウス様は…!」
『散ったのだろう。俺でも察しがついた。』
「天に召されたと申せ!」
『同じ事だろう。隊長が消えて、お前達の内部は混乱している。
実際、俺の仲間達も健在なのか、気にしているからな。』
「澄ました表情の癖に、良き隊長気取りをするでないわ!」

撃て!と号令がかかった。
側面に位置するオペレーター達が、パネル操作を開始した。

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明日もお楽しみに!

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