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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】8・力説の日《9》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

私はコックピット内のモニターに目を凝らした。
[トールメイス・サウ]って言ってた宇宙船から、次々とHRらしきロボが降りてくる。
戦闘を仕掛けてくる気だ。

『逃げたか!マルロ・ヒーストン!どこまでも卑怯な奴め!』
敵の大声だった。ジェット機内でもはっきり聞こえる。
こちらは【パスティーユ】と背後の輸送機が数台。
他の輸送機から射出されたアレックスさんのAIロボで対抗しなくてはならなかった。

とうとうアレックスさんの通信が入った。
回線を開いてすぐにお見えになった彼は、寝起きらしく服装がよれていた。
『状況は聞いている。災難だな。』
「しれっと言える立場なのか?お前達は。」
アレックスさんに返答したのはマルロだった。
『他人事じゃないのはそうだ。[天海山ユートピア]という名称の娯楽施設は、10年前にクーランに襲撃されている。』
「やはりか…。非常に深刻ではないか!」
マルロが後ろで狼狽えた。

『場所は違うがな。愛嬌市民には歴史に深く刻んでいる。忌わしい記憶として。
だから、お前と未衣子だけがあの施設に行ったんだ。』
「そうか。」
マルロはしばらく黙った。
戦闘の体制を取らないといけないので、お喋りに余計な時間を消費するのをやめた。
アレックスさんは、私達に指示を下す。

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明日もお楽しみに!

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