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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】5・遭遇の日《16》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

何か意図があると、彼は推測していたからだ。
ジェームズは声を小さくして、アレックスに聞いた。
「結局のところ、大丈夫か、お前。」
「…研究が超詰めだからか?」
「マルロって奴の件も引き受けただろう?」

アレックスは近くのモニター画面にチラッと視線を向けた。
「俺は適材適所、を常に考えてやっている。
だから自分の役割分担の量は少なめだよ。」
アレックスがそう言うと、ジェームズはそうか…と内心ホッとしていた。

安堵したのは束の間で、ジェームズは目の前の研究者に他の質問をした。
「奴の監視は、カメラだけで十分なのか?」
するとアレックスは、モニター下で横向きになっているパネルを操作した。
立ったままのスーツ姿の男に、言葉での説明を始めた。

「特殊な装置でな…。
今は俺のマニュアル操作で視点を360度切り替えが可能だが、命令をインプットすれば自動的に動かすのもできる。
移行の作業の最中さ、今は。」
モニターの映像は1画面につき16分割構成になっている。
一部がパッとスムーズに映像を切り替えていく。
その場面に関して、アレックスは何も手を添えていない。
「オートの視点切り替えも万能じゃない。何人かの別部隊のスタッフにも頼んでいる。
基地内全域に何らかのカメラは設置している。」

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明日もお楽しみに!

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