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【虚構のアイランド】5・フィフスシンパシー《9》

※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

考えられるのは、ネロの悩みが私以外には打ち明けられない、秘密にしておきたい内容を抱えている、って事だ。

彼の本音は、聞いてあげたいのだが。
どうも食堂を出る時から乱暴気味で、私は少々困惑している。
「ネロ…本気でどうしたの…?」
私は柄でもないのに、普通の女の子が怯える時の素振りをしていた。
ネロを落ち着かせる為の苦肉の策でやったので、見知らぬ同性が目撃したらブーイングが舞い込んでくるだろう。
そんな感じの可愛らしい態度を示した。
女の子らしい態度の前に、今まで強引だったネロがタジタジになった。

「あ、ごめん…。」
そう言った彼は、私との間隔を空けた。
これで、ちょっとした苦しみから解放されるだろう。
繊細ではあるが、あまりに切羽詰まりすぎても、私には対処できない。
何でもいいので、まずは私より年下の男の子を冷静にさせる工夫が必要だった。

これが子供っぽいネロではなく、成人男性なら効果があるのかはわからないが。

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明日もお楽しみに!

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