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【虚構のアイランド】6・シックスターゲット《9》

※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

『カウント、入る!5、4、3、2、1…。』

行け。
『発射』のサインが、銃声にかき消される程に小さかった。
これがラウトさんのやり方だった。
《銃》の威力は高い。
【ペンタグラム】の機体全体が微かに揺れた。
銃口付近から、やや灰色の煙も漂った。

ボゥっとしている暇はない。
ラウトさん以外の隊員達は、虚像獣の存在を気にしていた。
銃口を向けられた1体の虚像獣の周りには、爆発が起きていた。
ピントがズレているのならば、虚像獣の姿が遠目で見ても残っている筈。

しかし、爆発による炎があがっている以外、雲の上にはただの透き通った空と分厚い雲しかない。
この透明感あふれる淡い青空を、戦闘以外でも拝みたいと願っている暇はない。
映像で確認できなければ、地図の座標データとの照合をするしかない。
細長い《銃》の弾丸を直撃しただろう虚像獣は、爆発にも巻き込まれている。

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