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【虚構のアイランド】3・サードダイレクト《10》
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。
「そんな勝手な事が許されるのか!」
『俺が正規軍に申し入れたんだ。だから、そっちで出た分に関しては、こっち来て始末してもいいぜ?』
『正規軍』の言葉が出た以上、理不尽と感じても堂山は黙るしかなかった。
『そもそも北南の線引き自体がおかしいだろうが。お前もそうだろう?
生真面目なお前だったら、どこに出現しても心が痛むだろ?』
「どっちにしろ、解決策になっていないぞ。」
『出現場所でどちらかのみしかやれない、って決まりになったからな。』
筋道は堂山の気持ちを汲まず、のうのうと話を続けた。
『用件はそれだけだわ。手間を取らせて悪かったなぁ。
じゃあ、そっちの虚像獣は、そっちで対処しろよ?』
回線は一方的に切られた。
「クソっ!」
総指揮官の立場であり、オペレーターの見ている所で悪態をついてはいけない堂山。
だが怒りの矛先をどこにも向けられず、右足を強く蹴る程度で済ませていた。
オペレーター達も空気を読んで、総指揮官に無闇に話そうとしなかった。
次回からは、短編3・『ザ・グレイテストスナイパー』をお送りします。
今回は短めですみません…。
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明日もお楽しみに!