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【虚構のアイランド】短編4・エンカウント・サイエンティスト《13》

※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

そこに、ミサイルの連射音が鳴り響く。
『映像』は、別のカメラアングルのシーンを隅に配置した。
軍でも実際に採用されている戦闘機が飛んでいた。

ミサイルは《怪物》の腹部に命中した。
何十発の弾を受けて、《怪物》は悲鳴をあげて…爆発した。
しばらくの間、不動だった《獣》は、全身を炎と煙に包まれていた。
灰と化して、粉々になった…。

『《怪物》の消滅を確認しました。それでは、地上の仮設村へ戻りましょう。』

『映像』は再び、村の様子の撮影に戻った。

2つのグループの対立騒動は継続中であった。
多種多様の武器による攻防のせいで、住民の中には流血沙汰になっている者も見受けられた。

だが、怒りと憎しみの争いは、突然終わりを迎えた。
住民達が次々と、我に返る。
暴力を振るう動きが止まり、体の力が抜けて、武器を地面に落としていた。

『俺達は、今まで何をしていたんだろう…。』
1人の住民が、漠然と言った。

そして、無意味な争いをしていたと悟り、住民達は涙を流し、近くにいた者同士で抱きしめ合った。
敵も味方も関係なく、住民達は全員、和解に努めた…。

長編は、下記のサイトでつぶやき形式で公開中!

明日もお楽しみに!

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