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【虚構のアイランド】5・フィフスシンパシー《5》

※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

大人の仲間入りに近づいている少年が、こっちを向いた。
現実に戻された、みたいな表情をしていた。
両目と口が開かれた状態だったから、どこかに意識がトリップしていたんだなぁ、と私は勘づいていた。

「あ…燃華。」
「ずっと黙ったままだけど、大丈夫?」
「いや…その…。」
いつもの明るく強気な彼とは違って、今のネロはオドオドしていた。
話題で盛り上がっていたボーデンさんも、ネロに気づいた。
「どうしたネロ、体調が優れないのか?」
「この前の会見からずっと調子悪いんじゃねぇか?飯食ってるのか?」
「め、飯はちゃんと食ってるぜ…。」
ラウトさんに反論したネロだが、いつもよりもトーンが弱かった。
その…と後に続けて、ネロはテーブルの上で指を動かしていた。
特に左右の人差し指が何度も交差していた。

「悩み事なら、はっきり言ってしまった方がスッキリするぞ?相当、何かを抱えているんではないのか?」
アージンさんが言った。

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明日もお楽しみに!

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