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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】8・力説の日《7》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

★★★
《転送装置》の行く末は、【パスティーユ】のコックピットの中だった。飛ばされてすぐ、私とマルロは席の上でぎゅうぎゅう詰めになっていた。
挟まれている感覚がして、身動きが取れなかった。

ジェット機は飛ばされているようで。今はオート操縦で固定されている。
合体するまでには、マニュアル操縦の解除をしなければならない。
コックピットは《剛力ガラススフィア》の性質で、操縦席部分は球体になっている。
席の後ろに、人間1人分がギリギリ収まるスペースがある。
マルロは小さいから、ここに居座ってもらうしかない。
「後ろ行って、マルロ。」
「う、わ、わかった。」
マルロは返事をしたが、思うように後ろにいけないようだ。

モタモタしていると、勝手に通信回線が開いた。
勇希兄ちゃんの怒鳴り声だった。
『何やってんだよ未衣子!そいつなんか置いとけよ!』
「敵のターゲットはマルロっぽいのよ?あのままだとやられるわ。」
『何でそうなるんだよ?』
「だって、敵の宇宙船の方から直々に申し出てきたからよ。」

私は直近の出来事を正直に話した。
まだマルロは後ろに行けず、コックピットのシートの角に挟まった状態と化している。

和希兄ちゃんも通信に割ってきた。
『未衣子?彼を後ろに座らせたらどうだ?』

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明日もお楽しみに!

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