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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】5・遭遇の日《5》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

カメラはアレックスが映るように、視点を変更していた。
大人が数人収容できるスペースのカプセルがあった。
ビルのエレベーターと同サイズと想像すればいい位のだ。
カプセルの隣にアレックスが立った。

『この中には、お前に科せられている装置と同機種のタイプが真ん中に固定されている。』
アレックスが笑みを浮かべた状態で説明しているが、モニターに釘付けのマルロは映像だけでも把握できた。
確かに、自分の首元につけられた装置と同じ黒色だと認識した。

『今から俺がある言葉を使う。カプセル内の装置を粉々にする。
安心しろ。お前につけた物のコードとは異なるから。』
そりゃそうだろうとツッコミたくなるが、自身に危険が及びかねないマルロは黙っていた。

粉砕する為の言葉を使うのに、前振りとかはなかった。
急に、アレックスの口から発せられた。

『《It's a pity.(残念だ)》』

ドーン!と轟音がモニター越しに聞いたのはほぼ同時だった。
アレックスと該当カプセルとは至近距離だが、彼に被害はない。
カプセルのガラスが非常に強固なのだろう。
爆散した装置の破片も、ガラスで跳ね返って下に落ちた。
爆発の炎は、一瞬にして消えていった。

『中の部品も炸裂して拡散する。硬い無機質でもこうだから、お前の首も吹っ飛ぶだろう。』

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明日もお楽しみに!

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