見出し画像

【白井未衣子とロボットの日常《反転》】8・力説の日《2》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

まだまだジェームズの悩みは拭えなかった。
「チケットはスタッフの者が入手したが、日付をずらしても良かっただろうに。」
「ずらせない理由でもあるのだろう?一番最後に出会ったHRとの触れ合いを、今度こそ身に染みたいとかかな。」
「…あの子、マルロに惚れたんじゃあ…。」
「まだいがみ合っている仲らしいが…両者共に不器用らしいな。」
宗太郎は缶コーヒーを1口、グイッと飲み干した。

「アレックスの開発力を信じるしかないか…。」
「例の装置のおかげで、マルロはロボ形態に変身できないからな。それだけでも安心は保障されていると考えるしかない。」
「そうだな…。」
ジェームズはコーヒーを飲まず、横目を逸らしていた。


もう1口飲み干した宗太郎が、別の話題を切り出した。
「ジェームズ。志願兵達の到着は決まったのか?」
「…ああ、それは俺が急がないといけない業務なんだがな…。」
「まだ、時間を要するのか?」
ジェームズは首の後ろを、空いた左手でポリポリと掻いていた。
間を置くために、コーヒーを1口飲み干す。

「やはり正規軍の目は厳しい。早急に調整はしたものの、規律だけはガチガチに縛りつけてあるしな…。
正攻法で交渉失敗に終わったのは、やはりしんどいぞ。」
「…凌ぐしかないな。」

よければサイトもどうぞ↓

明日もお楽しみに!

いいなと思ったら応援しよう!