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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】8・力説の日《8》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

和希兄ちゃんはマルロを否定せず、現状の打開策をあげた。

そっか。2人乗りにすれば良いんだ。
マルロはHRだし、衝撃なんてどうって事はなさそう。
私は打開策を受け入れた。
「マルロ。後ろ行かなくていいから座って。」
「操縦者は、お前ではないのか?…って、痛い!」
マルロは軽く頭を打った。
その時に、マルロがうまく後ろへ潜り込めない理由がわかった。
首元の装置が硬い。
当たり前だ。アレックスさんの報告からあれは一応機械の類いなんだから。

私が無茶な方法を示したから、マルロも苦しいんだ。
今回だけ、マルロをシートに座らせて、私は彼の上に乗るんだ。
急がないと、飛ばされたジェット機のまま、敵の攻撃を受けてしまう。それだけは、絶対に回避しなきゃ。

マルロは頭を軽く押さえながら、シートに深々と座った。
彼の膝の上に、無理矢理スーツに着替えた私が乗った。

「うっ。」
マルロの声が漏れた。私の体重が重いのかなあ?
「マルロ?」
私は不安になり、後ろのマルロの顔を見た。
どこか焦ってるような、少し顔が赤いような…そんな表情だった。
「いや、お前は重くない。短時間の辛抱はするさ。」
「体勢が辛いなら言ってね?」
まあ、構っている余裕はないけど。
敵側もずっと待機しているわけじゃないから。

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明日もお楽しみに!

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