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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】1・捕囚の日《23》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

武人は行動に移した。『叫び声』で遠くに飛ばされやすいから、距離を置いた状態で大声で言った。

『お前、強かったんやな!』

【ティア・ルーチン】の全身が、ピクリと動いた。
【ブラッドガンナー】のアイカメラは数百キロ先の物体も鮮明に映される。エストの動揺も、見逃さなかった。
『何を、言っている…。』
『俺は思った事を素直に言っただけや。お前は敵を中々引き寄せへん。それは、お前の実力やで?』
ウッ、とエストは声を漏らした。
彼に武人の言葉が、かなり響いたようだ。

(これは…もうちょいで効くんちゃうんか?好きで罪犯してる奴ばっかちゃうしな。)
武人は思い通りにいくように、エストに話を続けた。
『なあお前。今までいくつ、滅ぼしたんや?』
『滅ぼしたって…星の事か?数を聞いてどうするんだ!』
『いいから、教えてくれへん?』
エストがカッとなって怒りそうな様子が見られた。
武人は難なく彼の感情をスルーした。
『……覚えている限りで、4つ。』
エストはボソッと呟くように言った。ロボ形態はマイクと同じ音量であり、呟きも遠くの武人には聞き取れた。

『ほお。4つで[宇宙犯罪者]の烙印を押されるんかいな。』
『1つ滅ぼしただけでも犯罪者扱いになるだろう!』
『安心し?俺なんか11や。』

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明日もお楽しみに!

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