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ミュージカルのあと

フランス語、オランダ語、帰化コース、ミュージカル、大学院の授業、家族の訪問。すべてが同時に終わった。
私はまるで、部活を引退した受験生のようになりながら、空いた時間に予定を入れていった。


歯医者

年に一度クリーニングに行っているので、そろそろ行く時期だよな、口なのでミュージカルのあとに行こうと思っていた。
ただし歯医者は予測できないところがちょっと怖い上に、ここはベルギーである。英語のできるところで保険のきくところを探さねばならない。しかも予約が電話のみで抵抗もあった。

行ってみると、年1の検診はタダだった。虫歯があるから、とその場で予約を取ってくれ、麻酔するね、というかんじでさらっとやられてしまい、てきぱき1人で終わった。これまた€2だった。
「1年後また来ればいいから。今日は反対側で食べて。それだけ」
日本よりもてきぱきやってくれて早かった。

循環器科

私は不整脈があり、定期的に見た方が、と言われていた。気になることもあったので、これまた調べて行くことにした。
行ったのはアパートの一室で、心電図もエコーもその場に機械があって、ささっと見てくれた。待合室で座っている、ということは、一切なかった。
これまた安く、€5だった。
心臓には問題がなく、筋肉由来とのこと。どちらでもマグネシウムを摂るといいらしい。心臓にも、疲れにも、筋肉にも、なんと感情…にも、いいらしい。

Housemates

Musicalが終わり、めずらしく…人と近くにいたい、と感じていたHousematesとももっと会いたいと思ったし、cohortとだって近くに座ってもいいな、と感じた。こんなことは初めてだ。Fear of intimacyが減ったということなのだろう。これは、いいことである。

Musicalが終わったから戻ってくる、というのは、infidelであるかんじがしなくもないが、まあみんなそういうものだ。Partnerと別れたら、友達と過ごす時間を増やす。そういうものだ。Housemateがいつの間に離れて行った…と思っていたけれど、離れたのは私の方だったのかもしれない。

勉強も、だれかと一緒にしたいな、と思った。ひとりでずんずん行くのは…今まではそうしてpersonal spaceを守らないといけない、侵入されてしまうと思っていたのだが、今はgroup studyが恋しかった。
ので、housematesと一緒に勉強することにした。捗るし、私の知っている素敵な場所を紹介できるしで(ひとりで探検するので詳しいのである)よかった。

General Assembly

Musicalでは、showsのあとにもう一度集まりがあった。なんといってもclubであるからして、年の終わりには書類をまとめるのである。
最後だし日中の予定もないしで、少しおしゃれをしていった。髪も切ったあとだった。おなかを気にせずに、inで着られるようになったのも、進歩だと思う。それでいいのだ。

みんな来るものと思っていたら、半分くらいだった。いつもは机をどけて動けるスペースを作るのに、四角く合わせた机に座る。不思議だ。
そうして、報告書のたぐいを承認したあとはkaraoke nightだったのだけれど、ここでまた何人も去って行った。これがend of the yearらしい。
その後、国に帰る子たちがさみしそうにhugをしていった。

Karaoke nightについて、わりと機会はあったのだけれど、私は歌わなかった。ほかの子たちが歌っているのは、musicalsの曲なのだが、ここはどうしても世代の差がある。NYにいるときにBroadway showsは見たけれど、それは10年前のこと。国も違うので、わかるものもわからない曲もある。こういうときにうまく歌えて、人が見ていなくても楽しめたらいいのにと思う。それでも、musical好きで、趣味が合う子たちと出会えたのはよかった。

やっぱり性格や価値観やら年齢やらが合わないし、ずーっと一緒にいたり、特別仲良くなって遊んだりはしないのだった…これは私が望んでいることで、合わないのはしょうがないのだけど、それでも、やっぱり、恋しかった。私はいつだって友達とも、誰とも、距離を取ってきた。けれど…もっと一緒にいたいのだろうか。できるようになったのだろうか。

そうして家に戻り、さみしい気分だったのでbackyardに寝転がって、いつものように空を見ていた。夏にもう1度集まろうという話があったけど…これでひとまずは終わりだった。
そうしているうちに、Housematesが戻ってきて、kitchenで話をし、夜中になってから部屋に戻った。そうだった。Musicalは終わったけれど、housematesはいる。何かを失ったわけじゃない。まだあるものはある。貯金も、部屋も、昔からの友達もいる。

Closure

翌朝、起きて、都のときと同じようにclosureをした。
振り返ってみれば、毎週の練習や、覚えることはたくさんあって大変だった時間がほとんどだった。不満に思ったこともあった。
いろいろあった。ありがとう。

これだけ楽しんで距離も近づいて仲良くなったのだけど、同時に、いったんはやり切った感もあった。今のところ来年はできたとしても途中参加、その次の年はできるかもという状態。縁があれば、なるべきことになるだろう。

これで終わりだと思っていたら、このあとテスト期間にも、musical buddiesとは会う機会が何度かあった。

Zumba

いろんなクラスがあり、しばらくgymに行けていなかったのだが、すべて終わったのでZumbaに行った。
久しぶりに踊っていると…I am a woman again! という気分になった。私は長いこと男役をやっていて、"sexy"は、まったく頭になかった。
それが自分のidentity/orientationにもなっていた気もする。これが演技のおもしろさなのだろう。女役をやったら、また変わるのかなあ。
このZumba classでは、久々に2nd yearの子と会って話した。そうだ、私が引き寄せたのだ。

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