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整形ではなくて皮膚科なんだけど

忘れもしない、高校の入学式。

朝だったと思うんだけどなあ。私はなぜか顔にかみそりを当てていて、それで鼻の頭を少し切ってしまった。(って、いきなりこんな話ですみません。血が出る話ではありません)

なんとか隠すために、母のファンデーション?をつけて、おしゃれして行った。というのもうちは私服校だったので、この日は制服チックで行ったものの、以降着ていくことはほとんどなかった。制服っぽいものに対するあこがれはしばらくあって、今でもローファーは履くし、タータンもpreppy tradも好きなのだけれど…もう制服はいいかな。

ともあれ。それで切ってしまい、化膿したのが原因だ、と思っていたのだが、以来、鼻の頭にbumpができてしまった。どうして母は皮膚科に連れて行ってくれなかったんだ!と、例によって思うけれど、これはまあしょうがない。

正直あまり気にならなかった。痛くもかゆくもないし、何か言われたこともない。数年前、パーソナルカラー診断&メイクをしてもらったときに、ここは避けてメイクしておきましょうか、と言われ、私にとってはもう10年以上あるものなので、大したことないのだけれど、と思ったくらいだった。

毛穴の角栓をとるスティック、ご存じだろうか?私はあまり毛穴が気になるタイプではないのだけれど(肌がきれいだとほめられること多々。ただし、自分ではあたりまえのものなので、正直あまりappreciateしていない部分はある)、これは時々使う。使いすぎるとよくないらしいけど。これで、bumpをつぶしてみることもあったのだが、当然ながら治らなかった。時々思い出したように皮膚科でなんとかならないか聞いてみたけれど、液体窒素だとけっこう黒く残るよと言われ、うーん、それならやめとこう…気になってるわけじゃないし…と思っていた。

と、そんなとき。

図書館で雑誌を座り読みするのが日課なのだけれど(2冊見ているので月に2回)、それで、”保険はきかないけれど、炭酸ガスレーザーなら跡が残らない”というのを読んだ。少し調べてみると、整形ではなく皮膚科で受けられるものというのがわかり(美容専門の皮膚科もあったけど、いわゆる普通の皮膚科もあった)、値段も見てみたところ、当然ながら都会の美容系ほど高かった。もっと家の近くに安いのないのかな、と調べてみたら、あった!良心的で、自転車で行ける距離で、しかも皮膚科専門医だった。皮膚科ではないけれど、友達がちょうど専門医になったところだったので、”なんかしばらく医者をやって試験受けたりしてなるもの”ということはわかっていた。笑

この皮膚科が超人気で(逆に近くの皮膚科は閑古鳥なんだけど)、予約は行っておらず(普通のクリニックはしないかな)、一日に50組以上診察していた。しかも、美容のときは説明に時間がかかることもあるのでぎりぎりには来ないでと言われていて(それほど時間はかからなかったけれど)、待ち人数がすごいし、雨の日は自転車で行けないので、少しタイミングを見てから行った。

行ってみると、普通の皮膚科で、専門医は皮膚科の症状の図鑑のような、そんな気持ち悪いの見てて平気?と思うものをめくっていた。たくさんふせんがついていて、使い古されているかんじだった。まあ、写真で自分の症状を見れるのは、患者としてもわかりやすいよね。そして、化膿だったらとっくに治っている、考えられるのは3つ、といって、症状を見せてくれた。で、このうちの2つだったらレーザーで治せるのだけれど、あと1つだったら、”傷がそういう治り方をする体質なので、やっても意味ない”とのことだった。だから一度考えてみて、と言われた。そして、美容相談(別料金)ついでに、しみに効く薬をもらった。これはアメリカでは普通に買えるクリームらしく、都会の美容クリニックでは結構高いけど、ここはやはり良心的だった。調べてみると、しみ以外にもブラひもの跡とか、乳首の黒ずみが気になるとか色々使えるようで、私は特に気にしていなかったけれど、これも試してみるのはおもしろかった。少し効果も出たように思うし、消すものではなく薄めるもの、とのこと。

ともあれ、”レーザーでやっても意味ないかも”には少しがっかりしたのだが、値段も5000円だったし、10年以上たっているし、今回やるだけやってみよう!と思った。そして、再び予約を取れないので普通に行ってみたところ、

「あとで気になって見てみたら、これじゃないかと思う症状が別にあった」

ということで再び図鑑を見せてくれて、これは偶然にも鼻の写真もあったし、レーザーで治せるというか、とれるものでもあった。症状がわからないなんて大丈夫なのか?と思うかもしれないけれど、この先生の知識が足りていないのではなく、風邪の症状がほかの病気の症状と被っているように、専門医といえどもわかりづらいものなんじゃないかなあと思う。湿疹なんかわかりづらそうじゃない?今回は湿疹ではなかったけれど。

そして、施術の予約をした。私はこのとき前職の有休消化前で、施術後しばらく人に会わなくて済む日程で予約ができた。まあ、傷?というか、モノ自体は小さいし、マスクで隠れる場所ではあるし、多少見えても私は気にならないのだけれど。ニキビ用の丸いシール、見たことありません?あんなかんじかなと。最初見たときはすごく違和感があったのだが、別に恥じるこっちゃないよね。

来る、施術の日。たしか、有休に入った翌週だったはずだなあ。私はとにかく寝ていて、麻酔をしてもらい、そのまま目は開けずにいてね~と言われるのに従うまでだった。音はするし、こげるにおいがするけれどそういうものだから、とのこと。説明を受けたときに、これを使うのかな~と見ていた機械を、やはり使ったようだった。間違えて違うとこ焼いちゃったりしないのかと思ったのだが、照準を定めてやるとのことで安心した。

Yoga Teacherなので、こういう時こそ深い呼吸だ!と思いながら(痛みに弱いHSPでもあるもんで)、3-part breathをしていた(呼吸についてはまた別に書きます)。あっという間に終わったし、麻酔がきれても痛くなるものではなかった。数日間はこげたように凹んでいたし、こげた色→赤色だったけれど、渡された消毒用の薬を数日塗り(これがほかの傷の消毒にも使えて便利なのだ)、2週間後に経過観察に行くころには、下地を塗っていれば赤みも目立たなくなっていた。問題ないね、ということで完了。以来、2か月ほどたって、最近赤みが消えてきたな~と思うようになった。

今、赤みも消えてきて、bumpは跡形もなくなった。自分的にどう感じているかというと、これがまた、正直、何も感じない!笑
友達に"見て見てー!"って言う気にもならない。(言ってみようかな?)

施術したときは、高校が人生のどん底だったこともあって、これでおさらばだ!と、充実感で家に帰った。何かsymbolicなものを感じるかなと思った。だけど、やはり元から気になっていなかったこともあって、今も正直なんとも思わないのである。完全にきれいにつるつるにするのは、やはり個人差があって難しいらしい。だけど私はそれを求めていたわけではないので、特に不満もない。マスクだしこういう状況なのでたくさんの人に会って顔を見せているわけではないのだけれど、誰も鼻を見ていると感じたことはない。そもそも人のために施術したわけじゃないし。

高校の友達で、顔に大きいほくろがあった子がいた。慣れればなんてことないのだけれど、目立つので話していても目がいってしまうものではあって、本人はけっこう気になっていたらしい。その子の実家が皮膚科だったので、親ではなく専門的な知り合いのもとで、あれは卒業後の春休みだったと思うのだが、取っていた。その後会った時には、すっかりなくなっていた。だけど私は気にしたこともなく、その話をしたこともない。なくなってしまえば、なんというか、他人のほくろくらい、なんてことないものなんだよね。顔に大きいやけどの跡がある知り合いがいて、やはり目がいくし、初対面ではびっくりしたし、”ダンボールをかぶっている”profileを使っているので、本人的には気になるし、何かstoryのあるものなんだろうと思う。けれど、もし今度会ったときにすっかりきれいになっていたとしたら、そういうもんなんだなーとして、印象は上書きされて、以降はきれいな(というか、やけどのない)顔の人として扱われるんじゃないかと思う。

私は整形はしたいと思わないし特に興味もないのだけれど、始めたらいろいろ変えたくならない?変えたところで自分を好きになれるの?というのは、大きな疑問ではある。Happier in HollywoodというPodcastを聞いているのだけれど、host 2人のうち1人がおでこにBotoxを入れていて、”メスを入れるのはちょっと抵抗があるけど、Botoxみたいに注入するんだったらあり”と言っていた。ひえー、とは思わず、そうなんだ、と思った。Feminismのwaveに私は詳しくないけれど、最近のfeministは(って私もそうだけれど)なのか、millennialだからなのか、”自分がどうしても気になるんなら、そして変えることで自分に自信が持てて、好きになれるっていうんなら、整形もありなんじゃない”というのが、アメリカでよく聞く意見ーというか、そういう雰囲気を感じるようになったと思う。Body positiveと一緒かなあ。服もメイクも、いろんな好みやstyleがあるし、自分の好きにしていいじゃない、というのと同様に、整形に関しても受け入れられるようになったと思う。値段が下がって誰でもやりやすくなったのもあるんだろう。

ちなみに、genderのclassはアメリカでいくつか取っていて、最初はNYでby male professorだったということもあって、feminist=defaultで、そうじゃない人って一体何!?と思う。生物学的な差のことではなく、”性別が違っても、平等に扱われるべきだと思う人”ーとそのProf.がクラスで聞いてみたら、ほとんどの人が手を挙げた。ってことは、君たちはfeministなんだ、とのことだった。私はそれが普通だと思っている。なぜ反論するのかそもそも理解できない。Scienceは信じないとか言っている、最近のアメリカの右側のcrazyな人たちでないかぎり、そんなこと言わないんじゃないだろうか。。。

30歳になったことをきっかけに、Transformationがあった。これは別に書くつもりなのだけれど、やはり気になってくるのが、Agingである(特に白髪)。20代で他人事だったときは、"無理せずに素敵に年を重ねていきたいよね"と誰もが思うと思うんだけど、自分事となるとまた、技術の進歩とaccessibilityもあって、変わってくるよね。最近読んでいる本やPodcastもあって色々考えるのだが、とりあえず、シミクリームを塗るとか、保湿するとか、healthyにつきあえるうちは、それでいいのかなと思っている。

Agingのために施術したわけじゃないんだけど、今回のことも私はfeministな考えに同意で、”それほど気になるわけじゃないけど、安いし、皮膚科でやってもらえるし、せっかくだからやればいいんじゃない?”というかんじだった。自分のこととなると罪悪感を感じたり、自分に厳しくなりがちな私なのだが、後ろめたさもなかったし、やってよかったと思っている。こういう決断ができて、その費用も自分で出せるというのが、大人になってよかった~と思うときでもある。

炭酸ガスレーザーを検討している方がもしいれば、参考になれば幸いです。

フォローしてくださった方々、ありがとうございます^^
日本語では筆が進まないというか、伝えたいことがない…と思っていたのですが、この口調があっているのか、Noteを書き始めるとすごく乗ってしまい、書き上げることができていて、自分でも驚いています。
今回は副反応のことを書くつもりだったのに、全然違う話になってしまいました。引き続きお付き合いください。

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