トイストーリー4 感想
最近トイストーリー4を観ました。
結論、これは諸行無常を表した大人向けの映画だと思いました。
以下本文
勝手に視聴済みだと思い込んでおり、流し見しよ〜というような軽い気持ちでリモコンの決定ボタンを押しましたが普通に泣きました。
個人的にトイストーリー3のラストが良杉田玄白だったので、これを超える物語を作らなきゃいけない制作サイドは大変だろうな〜とか上から目線で思ってましたが、トイストーリー4は「おもちゃは子供の幸せと成長の為に作られた人工物」っていう玩具の存在意義を超えて、独立した1人の人間(オモチャ)としてのウッディーを観れたのが良かったと思いました。(子供には多分刺さらないとも思った)
相棒バズとの別れ・仲間との別れ・子供との別れ・執着との別れが意外にもサラッと描かれており、「あ〜〜〜これって青年期から成熟した大人になるまでに起こるであろうイベントだな〜〜」なんて考えました。
永遠だと勝手に思ってたバズとの関係性、ウッディーの"子供を第一に考える心"、ボニーに愛されるハッピーエンド、これって皆んな当たり前に揺るがない軸だと思っていたけど、己の考えなんてものは変化するし万物はいつも流転し、変化・消滅が絶えないんだとアメリカ映画から意味不明に仏教を悟り開きました。
あのちょっと不気味なお人形の女の子ギャビーが、子供に愛されたいのに愛されない、ボイスを手に入れても結局愛されない流れを見た時に、ギャビーの気持ちを痛いほど思いやれるウッディーの姿が、酸いも甘いも噛み分けたお兄さんのように映って私は泣きました。
アンディーに遊ばれる為に工夫を凝らし気にかけてもらう為にガムシャラに頑張ったあの日々(トイストーリー1・2・3)を思い出すと、悲しいような切ないような、あの一生懸命さが、あの健気さが、多分全人類が幼少期に抱えたパパママに対する行動が想起されて、普通に可哀想というか報われない辛さというか、そういう意味でも泣いたし、ウッディーはそれを超えて自分のために幸せに生きようとする人生にシフトしたのも、大人になるってこういう事の繰り返しだよな〜〜〜〜ウォォォとか感じました。ボニーと別れる事は、間接的に繋がっていたアンディーとも決別することになるから、アァァ切ない、とも思いました。あと、あの陽気な主題歌「君はともだち」
ホンマに歌詞が罪すぎる!!!!!なんやねん!!!!あの時こう言ってくれたじゃん!!嘘つき!!!サイテー!!!というようにメンヘラみたく責めたくなる気持ちもありますが、世は諸行無常ですから、と自分を宥めるしか無いですね
永遠なんて無い、という事にハッとさせられる映画でした。死ぬまで好きだと思ってたアイドルに対しても普通に冷めて担降りして集めたグッズ売ったり、毎日会ってた両親とも別れて一人暮らしを始めたり、幼稚園から仲良かった子とも今は連絡先すら知らないし、みたいなライフイベント達は子供から大人になるための因子だったとも考えました。
また、その道って選んでもいいんだ、肯定されるんだ、!っていう驚きもありました。幸せの形は人それぞれなんだから、無理にこだわらなくてもいいんだよ、俺たちは幸せの形が違くても肯定していくよ〜っていう大人から(制作サイド)のメッセージにも受け取れるような気がします。
長くなりましたが、これで以上です。
トイストーリー123と主題歌に、悲しさがつきまとうことになりましたが、多分4のことはすっかり忘れて楽しめると思います。それがピクサー映画の凄いところですね!
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