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私的・戦略読書月報 -1月-

2020年はもっと本を読もう!

「本を読む」ことを目標にしている人はたくさんいると思うけど、私の場合、結構切実。なぜなら、2019年に私が呼んだ本は、多分両手で足りるレベルだから。

出産、育児で大変だったし。
仕事を始めて忙しかったし。
英語の勉強を優先してやってたし。

言い訳になることはたくさんある。そもそも読書は自由なのだから、言い訳する必要もないし、「今は他にやることがありすぎて読めない」でいいじゃん、とも思うけど… でも、それじゃダメだ!と思ったからこそ、2020年は本を読む!とあえて宣言したい。

私の仕事は「技術情報のリサーチ」と「医療系メディアの記事ライティング」の2つで、どちらも言葉がとても大切。技術リサーチは要約が主な仕事なので、専門用語を正しくわかりやすくまとめる力が求められるし、ライティングの仕事は言うまでもない。

仕事を始めて3ヶ月弱。自分の持っている言葉の引き出しだけでは足りないということを痛感した数ヶ月を経て、言葉と文章を自分の中に積み重ねていく作業をしよう!と決めました。

その具体先としての「本を読む」です。

本を読む目的が明確だからこそ、どんな本をどんなバランスで読んでいくかの計画が重要なはず。計画を立てよう、と思った時、頭には 三谷宏治さんの「戦略読書」が浮かびました。

読書も戦略的に。具体的な方法は、「戦略読書」の中で三谷さんが詳しく述べているので、興味のある方は読んでいただけたらと思います。ただ、今回私は完全にそのままではなく、ちょっと変えてやってみることにしました。私の仕事がかなり専門的で、ビジネス的視点だけで戦略を立てるとちょっと足りないと思ったのがその理由。

私的・戦略読書計画

まず、仕事にどのくらい関係しているか(仕事との関連度)緊急度 の2軸を使って、2軸マトリックスを考えてみました。

キャプチャ


仕事との関係度は、私の場合だと、専門性(医療、製薬、科学技術)に加えて「書く」ということも関係度が高いと考えます。ビジネス全般は中程度、歴史とか文学とかは低、というイメージ。

緊急度は、「今の仕事に即役立つもの」が高。将来使うかもしれないもの、基礎的なもの、コツコツやっていくことで力がつくもの(文章の書き方的なものとか)は中〜低と考えました。

この2軸マトリックスを使って
1)「仕事との関係度」高 & 「緊急度」高
2)「仕事との関係度」高 & 「緊急度」低
3)「仕事との関係度」低 & 「緊急度」高
4)「仕事との関係度」低 & 「緊急度」低
の、少なくとも4つの本を毎月読む!というのが、今回立てた目標です。

この計画のもと、1月に読んだ本をまとめてみたので、簡単にご紹介。(専門偏りすぎて、誰の参考のもならなそうですが…)

1)「仕事との関係度」高 & 「緊急度」高:即戦力!

今、仕事でバイオプロセスの分野に関わっているので、生物化学工学をおさらいするために選んだ一冊。バイオプロセスとは、ざっくり言うと、微生物の力で有用な化学物質を作っちゃおう!というものです。(バイオ燃料とかが良い例ですが、抗生物質とか日本酒とかもまとめるとバイオプロセス)

当初、仕事でバイオプロセスに関わった時、わからないことが多すぎて泣きそうでしたが、1ヶ月真正面から取り組むと、だんだんわかってくるもので。そのタイミングでこの本を読み、基礎を体系的に理解したことで、一気に理解が深まった感があります。言葉の定義も載ってるし、専門用語はちゃんと日英で記されていて、初心者にありがたい1冊。一通り読むと、専門用語を使った文章の書き方も理解できました。(例えば、どんな動詞と組み合わせるのか、とかも微妙に迷ってたので、使い方がわかるのはありがたかった。)

2)「仕事との関係度」高 & 「緊急度」低:専門性向上のために基礎力を鍛える

論理的な文章を書けるようになりたい、と思っていたところ、知人から進めてもらった本がまさにぴったりだったので選択。

微分積分をはじめとする、ちょっとややこしい数学をわかりやすく教えてくれる「数学ガール」シリーズの作者、結城浩先生による文章の書き方本。

「数学」とはあるけれど、論文や解説文など、専門的な内容を、論理的かつわかりやすく書くことが必要な人にはおすすめです。(数学に特化した部分もあるけれど、そこはさらっと進んで問題なしと思い、私も全部は読んでません。)

3)「仕事との関係度」低 & 「緊急度」高:社会人として必要なこと

新規ではなく再読ですが。

キャリア理論の話なので、万人に関係があるものではあります。ですが、私はキャリア系の仕事をしているわけではなく、完全に自己研鑽的な部分で読むものと考えているので、この領域にカウントしています。

実はこの本、著者の海老原さんが開催した同内容のセミナーに参加していて(ちょうど3年前くらい、出版前)、更に出版直後に購入して読んでいるで、内容は結構理解していたつもりのもの。でも、去年、再就職に失敗し、転職活動する中で、キャリアとかやりたいこととか密かに抱える夢とか、そういう自分の中の言語化できていないものと向き合った経験を経て、改めて読んでみたいと思ったのでした。

仕事には直結しないけれど、今の私には割と緊急で必要なものだったと思います。自然と手が伸びたけど、読んで正解。

4)「仕事との関係度」低 & 「緊急度」低:視野を広げる

ただただ、きれいな言葉、きれいな音、そして削り落とされた言葉の中にある思想に触れたかったという理由で選んだ本。

余計なことは一切考えず、「学ばねば!」という貪欲さも捨て、ひたすらに谷川俊太郎の感性を堪能。夜の読み聞かせとして、息子にも読んだけど、詩を朗読すると、音が体が響いて染み込んでくる感じが最高でした。詩とか俳句とか短歌とか、削ぎ落とされた中だからこそ、情景や感情や思想がぐっと浮かび上がってくる感じがたまらなく好きなんだな、私は。この類の本は、この4分類関係なく、毎月新しい本を買って行こうと決意。

こんな感じでまずは4冊読んでみた1月。ただ「本を読もう!」という意志だけで読むよりも、いい感じです。もともと本屋が大好きなのですが、「今忙しいし…」と素通りしがちだったところ、週に何回かは寄り道するようになったし、スキマ時間に「あ、読もう!」と思えるように。

1月のスタートが遅く、今回はちょっと2月にかかっちゃったけど(そしてすでに2月が1/4終わってるけど!)、毎月月報がかけるよう続けていこう!



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