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【London暮らしの思い出】Volvic、枯渇のニュース

フランスの天然軟水、ボルヴィックが枯渇しているというニュースを見かけました。

私がイギリスで暮らした4年間、ボルヴィックwaterには本当にお世話になりました。

ご存知のように、イギリスは一部の地域を除いて水質は硬水。
カルシウムの含有量が多いそうです。
キッチンや洗面所など、ちょっと油断していると石灰が蓄積され、放置していると専用のクリーナーを使わないと取れなくなります。
シャワーヘッドの内部にも石灰が残ると、シャワーの出が悪くなるのでこれも専用の除去剤で石灰分を溶かさないといけません。

水道水を沸かしてコーヒーやお茶を淹れると、カップの底に小さな小さな白い塊が残ることもしばしば。
私は未だにコーヒーや紅茶を飲んだときに、最後のひと口だけ残してしまうクセがありますが、これは間違いなくイギリス暮らしのせい。
カップを傾けて最後まで飲み干すと、あの白い粒々が口の中に入ってきてしまう!という恐怖が抜けていないようです。

こんな水質なので、お米を炊くときは軟水を使うといいよ、と先輩駐在員に教えてもらい、我が家では炊飯の際には必ずボルヴィックwaterを使っていました。

お米


試しに水道水ではないけれど、同じく硬水のエヴィアンwaterでご飯を炊いてみると、ゴワゴワした食感に炊き上がりました。
不思議なもので、ボルヴィックwaterが日本の水質と近い軟水だと知ると、ふだん飲む水もエヴィアンよりボルヴィックが体にすんなり入っていく気がしました。
「利き水」をしたら、硬水か軟水かぐらいは今でも分かるかもしれません。

日本に帰って来て、湯船にゆったり浸かると、お湯の肌あたりが柔らかい、と感じました。
このお湯で体を洗ったりシャンプーしたりすると、全身がすっきり軽くなった気分もしたものです。軟水ではせっけんがよく泡立つのも一因なのでしょう。
いいですね、軟水。

冒頭で、イギリスの一部を除いて水質が硬水だと書きましたが、ウェールズは軟水だったように思います。
実際のカルシウム含有量がどのぐらいか知りませんが、ウェールズで飲んだコーヒーがそれはまろやかで、ふだんロンドンで飲んでいるコーヒーとはまるで違うと、とても印象に残っています。
B&Bにチェックインした時、宿のオーナーが庭先の小さなテーブルにコーヒーとクッキーを用意してくれました。
ひと口飲んで、あまりの美味しさに驚きました。

コーヒー


長いドライブで疲れているからかな?とか、無事に宿に到着した安心感のせい?とか、初めての土地にワクワクしているから?とかいろいろ考えましたが、それぐらいいつも飲んでいるコーヒーと味が違っていました。
そして、翌日、観光した午後、レストランで飲んだコーヒーも口当たりが柔らかくて、これはきっとウェールズの水が軟水なんだろうという結論に至りました。

一般的に、紅茶は硬水で淹れる方が美味しいと聞きますが、コーヒーはどうなんでしょうね。

イギリスで美味しいご飯が食べられたのはボルヴィックwaterのおかげなので、この水が枯渇し始めているニュースに触れ、私の体験を書きました。



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yoshie*美江
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