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ダクラク省庁舎襲撃事件判決

2023年ダクラク省Cu Kuin県で発生した政府機関襲撃事件の判決において、被告100人に有罪判決が下された。

人民政府に対するテロの罪(53人)

検察は、H Wuen EbanとY Sol Nieの2人について、Ea KturとEa Tieuの人民委員会事務所襲撃を扇動し、9名を死亡させた首謀者として死刑を求めたが、両者とも終身刑にとどまった。同罪によりY Tho Ayun、Y Chanh Nie、Y Ju Nie、Y Tim Nie、Y Chun Nie、Y Not Siu、Nay Yen、Y Giop Mloの8人にも終身刑が言い渡された他、43人が懲役6~20年の実刑判決を受けた。

テロの罪(45人)

海外逃亡中の6人を含む45人の被告が「テロ」で起訴され、懲役3年半~11年の実刑判決を受けた。当局は、海外逃亡中の6人を指名手配し、ベトナム送還に向けて国内外の関係機関と協力を行う。

その他の罪(2人)

レ・ヴァン・ギア(黎文義)はベトナムへの不法入国仲介の罪により懲役2年、Y Cing Byaは証拠隠滅罪で懲役9ヶ月の判決を受けた。

事件の経緯

ベトナム中部高原における「高地民(Montagnard)」の分布

ダクラク検察によると、米国を拠点とする組織MSGI(Support Group for Montagnards;高地民支援組織)の首謀者であるY Mut Mloは、2015年以来、H Wuen Ebanに対して武装活動に参加し、殺人や財産の破壊を含む攻撃を行うよう勧誘していたという。

Mloはまた、Y Chik Nie、Y Nien Eya、Y But Eban、Y Chanh Bya、Y Sol Nieを含むMSGIの他の構成員にEbanを紹介した。

2018年8月、Bdapはタイに密入国し、MSFJ(Montagnards Stand For Justice;正義に立つ高地民)を結成し、中央高原の少数民族を扇動してテロ行為を行わせた。

2019年、EbanはMSGIに加わり、中央高原に「デガー国家」を形成しようと、ベトナム国外から当局を攻撃するための物質的支援を求めた。「デガー 」とは、高地民グループを指す用語である。2019年から2023年6月まで、Ebanはダクラクの集落から武装組織を設立するために構成員を募り、武器を購入するための資金提供も呼びかけた。

2023年初め、EbanはMSGI本部に対し、ベトナムにおいて殺人や器物損壊などのテロ行為を行い、地域社会を武力により威嚇することを許可するよう要請した。

2023年5月12日、Nieは米国からタイに渡った。Ebanは、Nieのベトナム入国を幇助し、NieはEbanやその武装組織の構成員とともに、当局を攻撃し、武器を奪取する計画を立てた。

遠隔地に位置し、攻撃と撤退が容易という理由で、Ea KturおよびEa Tieuの人民委員会事務所を目標に定めた。2か所の攻撃目標に滞在する人物を全て殺害し、武器を奪取よう指示した。襲撃後には、「デガー国家」の旗を立て、そのイメージを宣伝するための動画を録画するよう命じたという。

2023年6月10日の夜、33人と34人の2部隊に分かれ、人民委員会事務所2か所を攻撃した。この攻撃により、人民委員会幹部2名、警察官3名、一般市民4名が死亡した。


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