インクルーシブな店頭端末・セルフレジに求められるUI・UXデザインとは?~13のデザインガイドライン Vol.1~【CULUMU/デザインレポート】
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店頭端末・セルフレジのインクルーシブ改善に関するデザインガイドラインを一挙公開
本ホワイトペーパーでは、誰もがストレスなく店頭端末やセルフレジを利用できるインクルーシブなUI/UXデザインのポイントをガイドラインとしてまとめています。
フォントサイズの拡大やコントラスト改善、多感覚的な操作誘導など、高齢者や障害者に寄り添った店舗体験の実現は、企業にとって重要な社会的課題です。また、令和6年4月1日に施行予定とされて改正法では、事業者に対して、合理的配慮の提供を義務化するなど、ダイバーシティのある社会の実現に向けて国全体が方向性を示しています。
活用方法
目次
店頭端末とは
店頭端末のいま
店頭端末のインクルーシブ改善
提供サービス(CULUMUについて)
広がるセルフレジ市場
2023年版のスーパーマーケット白書によると、セルフレジの設置率は2019年から2022年の間に、13.8ポイント増加し、セミセルフレジの設置率も同期間で17.2ポイント増加しています。
この増加の背景には、コロナや消費者の購買行動の変化が関与しています。コロナの影響により、接触を最小限に抑えるための非接触型の支払い方法への需要が高まりました。また、消費者の利便性やスピードに対する要求の増加も、セルフレジやセミセルフレジの普及を後押ししました。
セルフレジの課題点
近年、飲食店やスーパー、行政窓口などでタッチパネル式の機械が広く導入されています。一方で、視覚障害者からは、タッチパネルがバリアとなり利用が困難になったとの指摘があります。例えば、食券購入やメニュー選択、支払い操作が自力でできなくなったり、操作方法が分からずストレスを感じる状況が生じています。店舗側は従業員に操作を依頼するよう呼びかけ対応していますが、以前のように自力でできたことができなくなった不便さは大きいとのことです。
イオンリテールは効率化のためセミセルフレジを増やしている一方で、サポートが必要な利用客のために有人のサポートレジも拡大している。セミセルフレジでは支払い時の操作に戸惑いを感じる利用客がいたため、店員が対応するケースが増えていた。そこで高齢者や障害者等の利用客をサポートするサポートレジを設置。現在240店舗に拡大し、300店舗以上の導入を目指している。
店頭端末のインクルーシブデザインガイドライン
セルフレジのアクセシビリティ向上・インクルーシブな設計は、単純なUI改善のみでは完全ではありません。実際のリードユーザーの方それぞれの状況を考慮し、包括的な解決方法が求められます。そこで、セルフレジを利する流れを「全体フローのUX改善」「環境要因UX改善」「画面のUI改善」の3つの観点に分け、セルフレジのインクルーシブデザインについてまとめます。Vol.1の今回のホワイトペーパーでは、画面のUIガイドライン策定と具体的な改善案を提示します。続くVol.2では、実際のリードユーザーへのインタビューから、「全体フローのUX改善」「環境要因UX改善」についてまとめます。