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【イベントレポート】くるむと"行政とデザイン"をまなぶ

デザインスタジオCULUMUでは、多様な分野・業界についてそれぞれの専門家、知識人を招き、その分野、領域の知識を広げていくイベント、「くるむとまなぶ」を開催しています。

vol.5では、プロジェクトマネージャー/デザイン研究者の中山郁英さんをお招きし、「行政とデザイン」について学びました。



くるむとまなぶ、第5回は"行政とデザイン"をまなびました

くるむとまなぶは、デザインスタジオCULUMUの、開かれた社内勉強会です。
『障壁を生まない豊かな社会をデザインする』ために、人々が共創する可能性をもっと深めたいと考え、CULUMUのメンバーが今学びたいことについて、様々な領域で活躍されている方々をお招きして学んでいます。

vol.5では、デザイン研究者の中山郁英さんをお招きし、「行政とデザイン」についてCULUMUのメンバーと一緒に学んでいきました。

ゲスト講師:中山郁英(合同会社kei-fuプロジェクトマネージャー / 立命館大学デザイン科学研究センター客員研究員


ゲスト講師:中山郁英さん

滋賀県長浜市生まれ。大学卒業後、トヨタ自動車、コンサルティング会社、東京大学 i.schoolスタッフ等を経て、2017年より活動拠点を長浜市に移す。合同会社kei-fu(ケイフー)プロジェクトマネージャーとして主に行政や歴史ある組織と協働。近年は地元県立高校の新学科設立と地域連携活動にも携わる。並行し「行政とデザイン」をテーマに研究。著書に『行政×デザイン実践ガイド 官民連携に向けた協働のデザイン入門』(ビー・エヌ・エヌ)がある。
京都工芸繊維大学大学院デザイン学専攻博士後期課程修了、博士(学術)。総務省地域力創造アドバイザー。社会教育士。


◯書籍『行政×デザイン実践ガイド 官民連携に向けた協働のデザイン入門』
今年7月に発売される「行政組織によるデザイン実践」をテーマとした書籍。地域を良くしようと奮闘する行政職員の方が自らデザインを実践するために、そしてデザイナーや民間企業がパートナーとして行政と協働することを支援できればと思い執筆しました。
https://bnn.co.jp/products/9784802512916

◯滋賀県立伊香高等学校「森の探究科」
地元県立高校の新学科設立と地域連携活動。
2025年度(令和7年度)に新たに設立される「森の探究科」では地域の自然資源を活かした活動を準備中。既存の普通科でも、様々な地域連携の試みを地域の方と共に行っています。
http://www.ika-h.shiga-ec.ed.jp/?page_id=1438

◯「フナヤマリサーチハウス」
研究者や学生などが中長期滞在しながらフィールドリサーチをすることを念頭にした宿泊施設です。改修時には、武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科の学生による滞在型リサーチが行われました。
https://funayama-research-house.studio.site/

くるむメンバーのまなび

今回の講義を経て、メンバーが得た学びや感想をまとめました。

地道な努力と自発性の重要性

今までイメージしづらかった行政でのデザインが垣間見えた貴重な時間でした。地道に泥臭く、ボトムアップでプロジェクトを進めていく流れは民間をさほど差異はないなと思いつつ、発端のきっかけをつかむための工夫が必要なんだなと。その上でなぜ自分がやるのかも重要なんだなと思いました。ゆくゆくは地元で何かやってみたいです。

デザイナー

デザイン思考の共通点と行政特有の課題

「行政」について無知な私にとっては行政×デザインのさわりをわかりやすく知れる1時間でした。アプローチは私たちデザイナーが普段やっていることと本当に一緒なんですね。少し身近に感じました。でもきっと普段の業務と比べて、もっと課題が複雑で・思考回数も多いんじゃないかなと考えると、やっぱり関わりにくい・・・のが今回の時間での率直な感想です。。デザイン思考を用いた実際の施策を超具体的に聞く!みたいな第二回目を期待しちゃいました(本に書いてあるんですかね)

佐賀県の職員が「常時20~30件の事業を兼任してる」に驚愕しすぎてずっと頭に残ってしまいました。私は3件以上でお腹いっぱいなのに。。どういうふうに進めてるのかこっちも気になりました。

UI/UXデザイナー

ボトムアップ型アプローチの可能性

「現場発信でリーダーシップを取ることで、予算や事業計画がデザイン的なアプローチで動いていく仕組み」という点です。これは、従来のトップダウン型の行政運営とは一線を画するもので、現場の意見やニーズが自発的にリーダーシップを発揮し、それが最終的にトップダウンの指示に繋がる可能性を示しています。
この「ボトムアップ型」のアプローチは、現場でのリアルな問題意識や改善策が政策決定に大きな影響を与え、より実効性のある施策を生み出すための重要な手法であると感じました。
現場の声が上層部にまでとどけるためには、単なる現場の意見集約に留まらず、予算や事業計画に具体的に影響を及ぼすという点で、現場のリーダーシップが持つ可能性の大きさと課題解決力が問われることとも思います。
より柔軟で実効性のある、より良い公共サービスを提供する行政運営を実現するためのカギには、デザインという手段を駆使できる人材と組織が重要であるのだと思わされました。

UXデザイナー

デザイナーとしての行政との関わり方

デザイナーとして行政の関わり方について捉え直す時間になりました。CULUMUとして行政とどのような関わり方ができるか、どのように社会を変革できるかを改めて考えてみたいと思います。貴重なきっかけをありがとうございました。

UXデザイナー


アーカイブ動画でこの講義を学びたい方へ

アーカイブ動画をご視聴いただけます。


これまでのレポートもぜひご覧ください。



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