きたまくら:忘れもの拾遺

社会学を専門とする大学院生です。が、本分以外の趣味の地域調査についての記録が中心になろうかと思います。キーワード:民間信仰、原始信仰、石仏、トマソン、神社・仏閣、風景など主に社会に忘れ去られたものについて書きたいと思います。

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社会学を専門とする大学院生です。が、本分以外の趣味の地域調査についての記録が中心になろうかと思います。キーワード:民間信仰、原始信仰、石仏、トマソン、神社・仏閣、風景など主に社会に忘れ去られたものについて書きたいと思います。

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2011年3月11日に忘れてきた衝動

 このnoteで「天白信仰調査」以外について書くのは初めてである。このブログの題名が「忘れ物拾遺」とあるのは、人びとが忘れ去ってしまった文化や価値みたいなものを、たとえそれが断片的なものであろうと拾い集めて書き留めておこうという意味合いからである。ただ、今回は自分自身の記憶、忘れてはいけない衝動をここに書き留めておきたいと思う。  題名からも分かるようにそれは東日本大震災の時のことである。あれから10年という節目となる今年(もっとも、被災者の方々からしたらそんなものに意味は

    • そそる天白(相模原市:宮下本町調査)

      近頃、都内に引っ越した。実家のある浜松は天白信仰を調べるにあたって東・西・北へのアクセスの点でにうってつけの場所であった。それに比べると、関東の天白信仰に関わる史跡の報告は少ない。現に多くの先行研究では、関東地方よりも三重県や長野県などの中部地方の報告が多い。(堀田1980、三渡1987、山田2016) それだけ中部地方にその痕跡が多いという単純な理由からだろう。しかしまぁ、せっかく関東地方に引っ越したのだから、数は少ないながらも未だ話題になっていない天白を掘り起こしていく作

      • 消えた天白(磐田市:赤池地区調査)

         天白信仰を調べ始めてしばらくして、『遠江国風土記伝』という江戸期に書かれた文書の復刻版に目を通した。すると当時の豊田郡の赤池という地に天白が鎮座していた形跡が見受けられた。(内山1799) 現 磐田市、旧 豊田町の地名だということは分かっていたが、それ以上の情報がないため、確認を放置していた。そして本日、磐田市立竜洋図書館に行く機会があったため、ついでにそこで郷土資料を確認し、帰りにこの赤池地区に立ち寄ることにした。  竜洋図書館でその「赤池の天白」を調べた結果、どうやら

        • +6

          息づく天白(浜松市:細江・引佐・天竜方面調査)

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        • 天白信仰調査
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