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when I was 15

a-haの大ヒット曲「Take On Me」が、Spotifyで20億ストリーミングを突破、この「Take On Me」の誕生についてメンバーが振り返っている。

イントロのキャッチーなリフで有名な「Take On Me」、誕生は1981年にさかのぼる。メンバーの2人、幼なじみであったポール・ワークター・サヴォイ(G, Vo)とマグネ・フルホルメン(Key, G, Vo)が、a-ha以前に組んでいたバンドであるブリッジズ "Bridges"の「Miss Eerie」という曲が元だそうで、その後モートン・ハルケット(Vo.)が加わりバンド名は「a-ha」となり、「Miss Eerie」は「Lesson one」と改名され、そしてさらに時を経て「Take On Me」に進化したという。

マグネによると、15歳の時にあのリフを作ったそうで、あれほど象徴的な曲になるとは思いもしなかったという。当時は、もっと華美でサイケデリックでダークな音楽や60'sに夢中になっていたため、ポールは『あまりにも商業的で、広告のジングルみたいだ。』と批判的な感想を持っていたし、リフを作ったマグネ自身もちょっとキャッチーすぎると思っていたようだ。ただ、後から加わったモートンはこのリフを気に入ったようで、『このリフは僕らの最初のアルバムに入れよう。ヒットするリフだよ。』と言っていたそうで、後にその通りになるのだ。

ポールによると、ポップな感じだがクレイジーな感じではない、感情的なサビを何度か作り、次にビートをつけた。
サビと言うと、すぐに高音を狙いがちになるのが嫌で、モートンが歌える最低音を出し、そこから徐々に上げていくことで、それを回避しようとした。それをコンセプトにし、また、ミドルエイトを組み込むことで、調和しない部分を散りばめ、甘くなり過ぎないようにした。
全体が大きなパズルのようなもので、トラックにはつなぎがない。マルチトラックを聴くと、すべての細かい部分がフックになっていて、どれも単独で口ずさむことができる。口笛でも吹ける、とてもフックのあるトラックだったという。

a-haは、1983年にイギリスへ渡り、EMIのマネージャーであるテリー・スレイターとジョン・ラトクリフによって設立された、T.J.マネージメントの第1号アーティストとしてワーナー・ブラザーズと契約、1984年に最初の「Take On Me」が録音された。
しかし、このバージョンは、世界的に知られているあの「Take On Me」と違って、とても地味。母国ノルウェーでは3位を記録したものの、イギリスのBBC Radio1で大々的にプッシュされたにもかかわらずヒットには至らなかった。

メンバーは、曲に問題があったわけではなく、自分たちの希望も聞いてもらえず、アレンジの作業に口を出せず、レコード会社の言いなりだったのが原因と考え、アレンジャーとしてアラン・ターニーを加え、お色直しされた二番目のバージョンがレコーディングされる。
キャッチーなアレンジになった「Take On Me」は、お馴染みの斬新なビデオクリップとともに世界的に大ヒットとなる。主戦場であるUKチャートでは2位、ビルボードでは1位、日本でもアイドル的な人気になった。

しかしこの「Take On Me」のおかげで、今でも一発屋扱いされてしまうa-ha、言うまでもないが一発屋ではない。ビルボードでは「The Sun Always Shines On T.V.」、「Cry Wolf」がトップ100入りを記録、さらにUKチャートでは10曲以上のトップ40ヒットを持っている。

Take On Me [1985]・・・・・・・・・・・・・・・・ 2位
The Sun Always Shines On T.V. [1985]・・・・・・・・ 1位
Train Of Thought [1986]・・・・・・・・・・・・・・ 8位
Hunting High And Low [1986]・・・・・・・・・・・ 5位
I've Been Losing You [1986]・・・・・・・・・・・・ 8位
Cry Wolf [1986]・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5位
Manhattan Skyline [1987]・・・・・・・・・・・・・ 13位
The Living Daylights [1987]・・・・・・・・・・・・・ 5位
Stay On These Roads [1988]・・・・・・・・・・・・・ 5位
The Blood That Moves The Body [1988]・・・・・・・ 25位
Touchy! [1988]・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11位
You Are The One [1988]・・・・・・・・・・・・・・ 13位

日本では簡単に一発屋で片付けようとするが、掘ってみると印象と違う面が出て来るのである。
ちなみに私が一番好きなa-haの曲は「Stay On These Roads」である。


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