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1980年12月 中学の卒業文集

中学校最終学年の二学期になると卒業文集の準備があった。編成/編集等は、選ばれた編集委員が行うのだが、個人個人としては、文集に載せる作文を書かねばならない。年明けに高校入試があるので、二学期の期末テストが終わった後、冬休み明けまでに提出というハードスケジュール。二学期の成績も内申書では重要なので、考えている暇などない筈なのに。
しかも、本人が書いたそのままの文を載せるので、特殊な原稿用紙に専用のペンで書くのだが、この用紙が高価らしく失敗が許されない。
小学校の時は、委員会の思い出を書いて、後で読んだら面白くもなんともない、記憶にも残らない文章だったので、そういう物は書きたくなかったし、まだ何か月かの中学生活を残して思い出だとか総括だとか、自分の事を書くのがイヤだったのと、何かを創作する余裕もなかったので、照れ隠しもあって永ちゃんの「So Long」の歌詞を書いた。収録アルバム「KAVACH」を含め、友達の兄貴の部屋でよくレコードを聞いていた。歌詞カードが必要だろうと友達がLPを持ってきてくれた。

So Long

月のしずくより きらめく涙
流すおまえを見つめ
おまえの明日からのためになら
愛したことさえ忘れよう
ここに二度とは戻れない
つらい別れさ good bye so long my sweet heart

おまえをつらくする想い出など
つくりたくない解ってくれ
これが最後の口づけさ
涙をふいて good bye so long my sweet heart

震える細い肩 きらめく涙
流すおまえを抱きしめた
ここに二度とは戻れない
涙をふいて good bye so long my sweet heart

西岡恭蔵作詩

クラスの友達へのメッセージとともに少し緊張したように下手な右上がりの汚い字で書かれている。


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