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普通ってなんだろう

新しいドキュメンタリー映画「Let the Canary Sing」が公開されるシンディ・ローパー(Cyndi Lauper)のこんな記事をみつけた。

You said go slow
I fall behind
The second hand unwinds …

If you're lost you can look and you will find me
Time after time
If you fall I will catch you I'll be waiting
Time after time …

この「Time After Time」が収録されているアルバムのタイトルは、She's So Unusual…

ニューヨークで育った少女時代のシンディ・ローパーは、自分の中に燃える情熱と創造力を自身で消化できないまま成長し、自分は普通じゃないんだと思っていた。
12歳の時にギターを弾き始め、作詞も始める。学校では周りになじめず、授業を受ける代わりに、絵を描いたり、歌を歌ったりして過ごす毎日。問題児としてハイスクール生活を途中で終えたシンディは、愛犬スパークルを連れて家を出た。
GED(General Educational Development)で高校卒業認定資格を取り、バーモント州の大学に落ち着いたシンディは、働きながら絵を学んだり、カナダ中をヒッチハイクしたりしたが、それでも創造に対する欲求の炎を消すことができなかった。

故郷に戻ったシンディは、ふたつのバンドで歌い、喉を酷使してしまい声帯を損傷、ついには声が出なくなった。医者には二度と歌えないだろうと宣告されたが、一年にわたるリハビリとボイストレーニングによって声が戻った。
1978年にバンド、ブルー・エンジェルを結成。1980年にレコードデビューしたが、大きな商業的成功はなく解散、自己破産を申請し、ブティックで働いたり、日本料理のピアノバーで歌ったりしていた。この頃にシンディはチャンスをつかむ。恋人兼マネージャーとなるデビッド・ウルフと知り合い、彼の紹介を経て、ポートレート・レコードと契約し、後にザ・フーターズを結成するロブ・ハイマンの全面的な協力によって制作されたアルバム「She's So Unusual」で1983年にソロ・デビューする。
翌年、1stシングルの「Girls Just Want To Have Fun」がチャートを急上昇、ヴァン・ヘイレンの「Jump」に阻まれたもののビルボード2位まで昇りつめ、つづく前出のセカンドシングル「Time After Time」で見事1位を獲得した。

その後の活躍はご存じのとおり、マドンナと並ぶ80年代を代表する女性シンガー、世界的なビッグ・アーティスト、ファッションアイコンとなった。(※退学したハイスクールでは名誉卒業生になっている)

残念なニュースだが、70歳を超えたシンディはツアーから引退するようで、10月から12月まで全米を巡るフェアウェル・ツアー(The Girls Just Wanna Have Fun Farewell Tour)の開催が発表された。

引退の詳しい理由等はまだ明らかになっていないが、新しいドキュメンタリー映画のプレミア上映会で質疑応答が行われる予定だという。
阪神淡路大震災や東日本大震災の時にも力を貸してくれたシンディ、最後の来日公演はあるのだろうか。

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