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【MTG】マリガンはともだち、こわくないよ

ヌルキープ、という言葉をご存知でしょうか。

マリガンを恐れるあまり、ちょっと弱い初手をキープすること(それが原因で負けてしまうことまでをセットにすることが多い)です。

マリガンをすると手札が減ってしまうため、マリガンなんてしたくない、というのがプレイヤーにとって当然の心理ですが、勝利を目指すために必要なマリガンは間違いなくあります。

この記事は、私自身のマリガン基準を言語化するためのものです。ラクドスミッドレンジを題材にしています。リストは記事の最後に。


マリガンをする理由

まずは、私のデッキでマリガンをする理由の整理から始めます。

理由①:土地がない

マリガンをする一番わかりやすい理由といえるでしょう。土地の絶対数が1枚以下のケースは言わずもがな、このデッキでは、呪文と土地の色がかみ合っていないケースもしばしば起こります。

特に黒マナが1つも出ないケースは、デッキの呪文をほとんどプレイできなくなっしまうため、マリガンするという判断に大きく傾きます。

理由②:序盤のアクションがない

このマリガン理由は、相手がわかっていないメイン戦、ミッドレンジ同士、またはコントロール相手の戦いで特に意識すべきものです。

このデッキのメインプランは、豊富な2マナクリーチャーによってテンポよく攻め立て、マウントを取って押し切ることなので、2マナクリーチャーが初手にいない手札は、それだけで相当不安です。

思考囲い、鏡割りの寓話、シェオルドレッド、土地4なんて手札は、パワーカードが高い上にマナカーブもきれいなのでキープしてしまいそうになりますが、そんな悠長な手札で戦いをはじめ、マウントが取れていない状態で長期戦に突入したら、相手の重量カードに押しつぶされること必至です。

ゲーム開始時から4ターン目のことなんて考えなくていいのよ

理由③:相手の押し付けに対応できない

このマリガン理由は、超軽量のアグロ、コンボ、墓地利用デッキなど、相手の強みを捌けないとこちらがどう頑張っても太刀打ちできない相手の場合に強く意識すべきです。

こうしたデッキ相手に、腐食の荒馬、密輸人の回転翼機、鏡割りの寓話、シェオルドレッドのように理想のマナカーブを描ける手札をキープしたとします。相手が事故ってでもいない限り、こちらのアクションは一切無視され、手札を全部消化しきる前に殺されるのが関の山です。

理想ムーブできたんだ!…で、それがなにか?

特にサイド後であれば、軽量除去や墓地対策などの対策カードをきちんと入れているはずなので、マリガンしてでもそれを探しに行くべきです。

攻め手がどっちか理解して行動すべし

ちなみに、言うまでもないですが、ここで寓話やシェオルドレッドを例に挙げたからといって、そのカードが弱いというつもりはありません。むしろデッキの根幹を支えるクソ強カードです。あくまでキープ基準にはならないよね、ということを言っているだけです。

マリガンをしない理由

理想ムーブをかませそうな初手でも、状況によってはマリガンが正しいこともあり得るというケースを紹介しました。では反対に、マリガンをしなくてもよい、手札のリスクを引き受けてよい場合はあるでしょうか。

理由①:その色が3ターン目まで必要ない

土地事故、特に色が足りないときに取るリスクです。このデッキは黒マナがないと致命的、という話をしましたが、インティ、鏡割りの寓話等が初手にあって、2ターン目くらいまで黒マナがなくともアクション出来そうな場合は、そこまでに黒い土地を引いてくる可能性に賭け、リスクをとる価値は十分あると思います。

ルーティングもあるし、何とかなりそう

理由②:当たりカードが少ない場合

これは、対策カードを探してくるときに意識するポイントです。例えば、相棒にジェガンサが見えたので赤いアグロの可能性が高いが、初手にはクリーチャーばかりで除去カードがない、というとき。探すべき当たりカードはデッキに何枚入っているでしょうか。1マナ除去の致命的な一押しは回答になりますが、メイン戦では4枚しかデッキにありません。

こうした場面でマリガンをしても、今より良い手札になる可能性はかなり低いと思われます。手札のクリーチャーでうまく相打ちを目指すなりして、あるもので戦っていくプランを取る方が現実的でしょう。

ちなみに、これが許容できるのはメイン戦だけです。サイド後でも頻繁にこの状況に陥るなら、そのデッキにはそもそも勝ち目が薄い可能性が高いです。そうしたマッチアップでも勝ちたいと考えるなら、採用カードから見直す必要がありそうです。

ゲームプランを意識しよう

マリガン判断の精度を上げるには、彼我のゲームプランを理解することが大切です。要は練習の数をこなして引き出しをたくさん持つしかないのですが、勝った時と負けたときで、展開や登場したカードにどんな違いがあったかを知る必要があります。

苦手なカードは、対処するか、使われる前に勝つかの二択です。勝ち筋と負け筋を正しく把握し、ゲームの流れを引き寄せるマリガン判断ができるようになりましょう。

また、マリガン精度の向上は、構築スキルの向上にもつながります。マリガン判断を正しくできていれば、マリガンの回数が多すぎる相手や、ベストな手札で負ける頻度が高い、苦手な相手がわかるようになります。そういった相手には、メイン・サイドのデッキ構成を見直すなど、デッキ構築レベルからの対策が必要になるでしょう。

一見地味なようでいて、様々なメリットが見つかるマリガン判断、あなたもこの機会に見直してみては?

参考:デッキリスト

Deck
4 Fatal Push (KLR) 84
4 Thoughtseize (AKR) 127
4 Bloodtithe Harvester (VOW) 232
2 Swamp (MKM) 282
4 Fable of the Mirror-Breaker (NEO) 141
4 Blackcleave Cliffs (ONE) 248
4 Blood Crypt (RNA) 245
3 Sulfurous Springs (DMU) 256
4 Blightstep Pathway (KHM) 252
3 Graveyard Trespasser (MID) 104
4 Bonecrusher Giant (ELD) 115
3 Haunted Ridge (MID) 263
2 Sheoldred, the Apocalypse (DMU) 107
3 Mutavault (M14) 228
2 Sheoldred's Edict (ONE) 108
4 Caustic Bronco (OTJ) 82
1 Bitter Triumph (LCI) 91
2 Smuggler's Copter (KLD) 235
2 Inti, Seneschal of the Sun (LCI) 156
1 Mountain (OTJ) 283

Sideboard
1 Blot Out (MAT) 12
2 Weathered Runestone (KHM) 247
2 Torch the Tower (WOE) 153
1 Kroxa, Titan of Death's Hunger (THB) 221
1 Torpor Orb (BIG) 27
1 Extinction Event (IKO) 88
1 Blot Out (MAT) 12
4 Leyline of the Void (M20) 107
1 Path of Peril (VOW) 124
1 Liliana of the Veil (DMU) 97

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