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【介護士向け】認知症介護で大切なことは?困りがちなシーン別の対応法

「認知症のある利用者さんに、どう対応したらいいの?」「認知症介護で大切なことがあれば知りたい」と思っていませんか?

介護士は認知症について理解していても、利用者さんによって症状が異なり、対応に難しさを感じることも。認知症介護での対応のコツを知っていれば、利用者さんをよりスムーズに支援できます。

今回は、認知症介護で大切なことや介護士が困りがちなシーンでの対応についてご紹介します。


なぜ介護には認知症ケアが必要?


高齢化にともない、認知症をかかえる人は増えています。2024年4月より介護職員に認知症介護基礎研修が義務化され、認知症ケアがますます重要視されています。

認知症はもの忘れや生活に支障が出ますが、その症状は体調や不安、ストレス、環境によって左右されることも。本人のペースを乱したり否定したりすると、混乱・失望・不安などのネガティブな感情が残り、症状を悪化させてしまう可能性があるのです。

認知症の人が自分らしく生活し続けるためには、介護士が認知症への理解を深め、適切にケアすることが大切です。

介護士が実践したい!認知症介護に大切なこと3選


介護士が現場での対応力を向上するために、まずは認知症介護に大切なことを知っておきましょう。

① 行動の背景にある原因や心情を理解する

介護する際は、認知症の人の行動に目を向けてしまいがち。たとえば、徘徊(ひとり歩き)がみられる場合、その背景には「家に帰らないと」「今いる場所の居心地が悪い」といった気持ちや原因があるのです。

その行動をおこしている原因や感情に気づくと、利用者さんにあう対応策が見つけやすくなります。

② 「コントロール」するのではなく「ケア」する

介護士は、忙しさのあまり利用者さんを急かしてしまうことも。利用者さんが「お風呂に入りたがらない」など、思い通りにならないとイライラしてしまうこともあるでしょう。

しかし、介護士の視点や都合で対応すると、利用者さんの不安や混乱が強まってしまいます。認知症介護ではあくまで利用者さんが主体。介護士はできないことを支援しケアすることを心がけましょう。

③ 言い方や声のトーンなどを工夫する

認知症の人に対応するときは、言い方や声のトーンなどを工夫してみましょう。

認知症の人は「自分がどこにいるかわからない」「自分はいったいどうなってしまうのか」などの不安をかかえています。その不安を解消するために、介護士は安心感を与えることが大切です。

認知症の人が何らかの行動に失敗したとしても、まずは「大丈夫だよ」と穏やかなトーンで声をかけましょう。利用者さんは焦りや落胆・混乱せずに落ち着きを取り戻すはずです。

【介護士が困りがちなシーン別】認知症の人への対応法


認知症の人とかかわる中で、介護士が困りやすいシーンでの対応法についてご紹介します。

① 同じことを繰り返し聞かれる場合

認知症の場合、新しいことを覚えるのが難しくなり、同じことを何度も質問することも。たとえば「ごはんはまだ?」と聞いてくるとき。介護士が「さっき食べたばかりでしょ」と説明しても、本人にとっては食べていないことが事実なので混乱・否定などにつながります。

そんなときは「もうすぐですよ。少し待ってください」などと伝え、待っている間に話題を変えたり散歩などに誘ったりするのがおすすめです。ちょっとした口寂しさが原因のこともあるので、お茶を一緒に飲んだりおやつを食べたりしてもよいでしょう。

② 攻撃的な言動がみられる場合

温厚だった人が突然「うるさい!」「触らないでくれ!」などと声を荒らげることも。介護士が感情的に接したり力ずくで押さえようとしたりするのは事態を悪化させるだけ。

そんなときは、本人の気分が静まるように穏やかな声で話しかけたり、いったんその場を離れたりするのがおすすめ。あきらかなきっかけがある場合は、できる限りそれらを避け、安心できる環境を整えることも大切です。

そして、利用者さんの気持ちが落ち着いたら「おやつがあるから食べよう」などとポジティブに声をかけ、ほかのことに関心を向けてもらうようにしましょう。

認知症の人の気持ちに寄り添う介護をしよう


認知症介護では、利用者さんの心情を理解したうえで安心してすごせるように支援することが重要です。対応のコツをつかめば、今よりも利用者さんとスムーズに関われます。

よりよいケアを提供するためにも、介護士としてのスキルを磨いていきましょう!

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