橋口 七さんによる連載小説風論考集。
シチズンサイエンスなどの市民の研究活動への参画について、このような活動に関わる主人公である野川 抱志(のがわ ほうし)の視点から描く。ある分野を専門としない立場から、そして研究者でない立場から、研究活動に参画する場合に何が課題となりうるか、問いを投げかける。
著者:橋口 七(はしぐち なな)
研究の新たな可能性を模索する「研究の研究家」。「研究者」ではなく「研究家」を名乗るのは、研究をある種アマチュア的な視点で捉えることが大事と考えるからでもある。
既存の研究の枠組み、価値観、評価体系や研究に関わる人のキャリア形成に違和感を持つ中でシチズンサイエンスと出会い、研究者の立ち回り方、市民の研究への関わり方の可能性を開拓する必要性を痛感する。知ること、学ぶこと、探究することへの自覚と価値を掘り起こすための表現活動とその反響を通して「研究の研究」を進めている。