見出し画像

データマーケティングで日本の商品を世界に届けるお手伝いを

様々なデータや情報のマネジメントに関する社会的認知を高め、企業や行政機関などがデータマネジメントを実践するための土壌を創ることを目的に活動する一般社団法人 日本データマネジメント・コンソーシアム(JDMC)会員の「リレーコラム」にて、日々の業務で関わるマーケティングデータマネジメントで重要なこと、自社ソリューションのコンセプトについて書かせていただいたコラムを掲載します。


マーケティングで成果を上げるためのデータマネジメントの3つの要素

マーケティングの役割は、顧客のニーズに対して、自社製品・サービスの価値を具体化し、他社と差別化してその価値を訴求し、収益に繋げていくこと、すなわち「売れる仕組みを作ること」です。マーケティング活動では、仮説、調査、計画、実行、検証などの各フェーズで多様なデータを活用しています。

たとえば競合他社やユーザーのインサイトを把握するために、検索キーワードやキーワードに付帯する形容詞などのデータを作成・管理します。 あるいはトレンドやユーザーの属性を調査して、購買行動プロセスのフェーズに合わせたコンテンツを計画・作成したりします。またコンテンツ作成においても、修正、チェック、翻訳・ローカライズ、レイアウト、さらには作成の各段階でのバージョン、クリエイティブ制作など、さまざまなデータがあります。

それらから作成したコンテンツを用いて施策を実行した後には、検索キーワードが導線として機能しているか、サイト訪問数やコンテンツの閲覧数などをもとに、コンテンツのパフォーマンスを検証します。それにはユーザーの行動確認など、顧客データを含む多様なシステムとチャネルを行き来してデータを取得、管理、活用する必要があり、検索や複数システムを参照するのに時間を浪費することが少なくありません。

このように多様なデータが関係するマーケティングで成果を挙げるためには、どこからでもデータにアクセスしやすくするための「データの一元化」、関係者が効率よくコラボレーションできる「プロセスの最適化」、最新の正しいデータを確保する「データガバナンス」が重要です。

複雑化するマーケティングを支えるフレームワーク- マーケティング体験管理

デジタル時代の顧客は、自分の好みに合った商品情報とパーソナライズされた付加価値を、適切なタイミングと適切なチャネルで提供してもらえることを期待しています。さらに、人の集中力が持続する時間は、2000年には12秒だったものが、2013年には8秒まで縮小しました。また、商品を探してWebサイトを見るときの平均滞在時間は20秒と言われています。

こうした結果、最初の10秒で関心を惹き、明確な価値を訴求するリッチ コンテンツの重要性が増しています。たとえばオンラインでタオルを買う際には、吸水性が高いかを確認できる拡大表示の画像や素材などの分かりやすい説明、口コミなどのレビュー情報が購入決定を促す重要なデータになります。オンラインで買い物をする人々の75%が、商品画像の質が購入決定に大きな影響を及ぼすと回答しています。

ある調査によると、日本企業の9割が、データマネジメントがマーケティング成果の向上につながると認識していますが、実際に着手しているのは4割にとどまっています。当社は、オンラインとオフラインを融合させ、顧客の文脈に合った一貫性のあるコンテンツを届けるデジタルプラットフォームを提供して、企業のマーケティング成果の向上を支援しています。

具体的にはPIM(商品情報管理)、DAM(デジタルアセット管理)機能を活用して、社内外のシステムから異なる形式の商品データを取り込んで共通のデータ構造に変換し、ワークフロー管理によって商品コンテンツの制作プロセスを効率化できます。さらに承認プロセスによってデータ品質を担保し、顧客接点で最新の正しい情報を自動配信することにより、ブランド管理を強化できます。

また顧客は、場面や用途によって購入するものが変わります。マーケティングの成果を出すには、いつ、どのように提供してほしいのかを予測できる必要があります。それを実現するフレームワークを、当社ではMXM(マーケティング体験管理)と呼んでいます。

たとえば、コーラを飲みたいといった場合、性別(男性はコークゼロのコーラ、女性はダイエットコークを好む傾向あり)や時間帯(缶とペットボトルで考えると、朝、出勤する前であれば、フタを閉めて通勤電車に持ち込みやすいようにペットボトルのコーラを買うなど)で提案する商品を変える。あるいは顧客の行動履歴をリアルタイムに反映し、顧客の文脈に合わせて適切な商材をマッチングさせ、顧客が情報を取得するタイミングで最適な推奨商品を提供するといったユースケースが考えられます。こうしたリアルタイムマーケティングを実現するのが、Contentservが目指す商品体験(Product Experience)です。

PIM活用によって日本の製造小売業の商品企画、マーケティングの皆様の商品コンテンツ制作の効率化、さらには日本の良い商品を世界中のお客様に届けるためのお手伝いをできればと願っています。どうぞ、これからもよろしくお願いします。

#データの一元化 #データガバナンス  #プロセスの最適化 #マーケティング

■JDMCリレーコラム
「データマーケティングで日本の商品を世界に届けるお手伝いを」

Purevsuren Buddorj(ブデドルジ・プレウスレン)
株式会社Contentserv マーケティングマネジャー

モンゴル(ウランバートル)出身。小・中・高校でロシア語、大学で中国語を学び、中国の山東大学法学部に留学。企業の法務部からキャリアをスタートし、JICAモンゴル事務所で国際協力事業に携わり、大学院留学のため来日。京都大学大学院法学研究科を修了後、IT企業で海外ビジネスデベロップメントに関わったのち、2018年より現職。 Contentserv(コンテントサーブ)では、PR、マーケティングオペレーションに従事。


いいなと思ったら応援しよう!