Public Image Limited / Album 音源備忘録30
パブリック・イメージ・リミテッド1986年の作品、その名も『アルバム』。ビル・ラズウェル、坂本龍一、スティーヴ・ヴァイ、ジンジャー・ベイカーが参加しているが、当時は坂本龍一以外の名を知らなかったし、ジョン・ライドンがピストルズのジョニー・ロットンだということも後から知った。そんな奴が高校の先輩から音を聴かされ(多分『ジス・イズ・ホワット・ユー・ウォント』だと思う)、PiLという略称だけを覚えて、アルバムが出たから何となくレンタルレコード店で借りたのが出会いである。
正直、当時は何が気に入ったのか自分でもわからず聴いていたと思う。ハードなギターサウンドは今聴くと気持ち良いが、ハッキリしたリフ以外は何を弾いてるのかも判断出来ないし、歌もメロディアスではないのが理解できなかったと思う。シングルになった“Rise”の「Anger Is an Energy」というフレーズが耳に残ったくらい。
40年近く経った今聴いてみると、自分の音の好みがこの頃から変わってないというか、この音がかなり原体験に近いところにある気がした(ちょっと言い過ぎか)。
パーソネルから想像するテクニカルな演奏ではなく(もちろんそういう部分も無いことはないが)、楽曲優先なイメージ。“Rise”のベースは音色も込みで大好き。坂本教授のキーボードなど当時はあまり注意がいかなかったが、改めて聴くとツボを押さえた素晴らしい演奏。こういう風に聞こえなかったものが聞こえるというのは、耳が肥えたまではいかないが、私もたくさん音楽を聴いてそれなりに成長したのだろう(当社比)。
何度か言及している“Rise”、気になって和訳を検索してみた。というか歌詞を検索したら和訳したブログが引っかかったので読んでみた。
素晴らしい。40年近く経ってますます好きになった。
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