見出し画像

The Jimi Hendrix Experience / Smash Hits 音源備忘録44

 ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスのコンピレーション・アルバム。私にとってのジミヘン初体験で、1987年にCDで購入。イギリス1968年、アメリカ69年のリリースなのでジミ存命中ということになる。最近までCDのために作られたコンピレーションだと思い込んでいたがそうではなかった。よく考えたら既にある物をそのままCD化した方が手間がないのは当然か。(ローリング・ストーンズの『Still Life』で“Star Spangled Banner”を耳にはしていたので厳密には初体験でないとも言えるが、BGMというかSE的に使われていたのでノーカウント)

 田舎育ちの20才には衝撃だった。ギターの演奏は難しいどころか何やってるのかまるでわからなかったし、サウンドも単に歪んでるとかいうレベルでは片付けられない。エレキギターってこんな音出るのか!という感じ。何よりもカッコ良い。そしてギターが革新的と言われるのに比べて言及が少ない歌が、実は滅茶苦茶良い(言及が少ないだけで評価されていないわけではない)。

 『Smash Hits』というだけあってシングル曲中心で、聴いたことない人向けの入門編という側面は確かにあるのだが、私も買ってから30数年経ったが未だに良く聴いている。もちろんその後オリジナル・アルバムも聴いているし、ライヴ録音や次々発掘されるアウトテイクも聴くのだが、良く馴染んだこのCDに戻ってしまうのかも知れない。

 ジミヘンは夭逝したこともあって87年の時点で既に伝説だったし、ミュージシャンのインタヴューで名前が挙がることも多かったが、その割にあまり聴かれていない印象があった。カラオケ文化の日本では歌がメロディアスじゃないと広がらないのかな、などと思っていたが、私の知らないところで聴かれてはいるのかな。セールスはそれなりにあるようだし。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?