Dr.Feelgood / Stupidity 音源備忘録51
1985年にラジオでウィルコ・ジョンソンを聴いて夢中になった高校生が、上京して初めて買ったドクター・フィールグッドのレコードがこの『Stupidity』。池袋PARCOのWAVEだったと記憶している。
雑誌で読んだのか、店頭のPOPに書いていたのか、全英1位という情報だけは頭にあったはず。どれか良いかわからなかったのでまずは全英1位を、という安易な理由で買ったが、結果私のオールタイム・フェイヴァリットである。
ジャケットを見れば想像つきそうだが、実は聴いてみるまでライヴ盤とは知らなかった。10代の私はきっちり整えられたスタジオ盤が正解という原理主義に絡め取られていたので、やや期待とは違うという思いがあったが、ライヴ盤とスタジオ盤は別の魅力があるものだし、ドクター・フィールグッドはそもそもライヴ・バンドだ、ということを理解するまでさほど時間はかからなかった。
先に聴いていたウィルコ・ジョンソンのソロと同様のロックンロール。リー・ブリローの野太いヴォーカルとブルース・ハープがウィルコのギターと並ぶバンドの特徴だと思う。ブルース・ハープや“Back In The Night”のスライド・ギター、楽曲では“I'm A Man”をやっていることなど、ウィルコのソロよりややブルース色は強めかも知れない。
ストリーミングでは全24曲に追加されたヴァージョンになっていて、ここへ来て未発表ものが聴けるとは思わなかった(いつこのヴァージョンが公開されたのかは知らない)。実に嬉しい。