理芽 3rd ONE-MAN LIVE 『NEUROMANCE Ⅲ』ライブレポ
9月15日(日)TOKYO DOME CITY HALL.
KAMITSUBAKI STUDIO所属のVsinger理芽の3rd ONE-MAN LIVE 『NEUROMANCE Ⅲ』に行ってきました。1stと2ndはオンライン開催でしたが、今回は満を持して初の有観客、現地開催となりました。
前日の花譜・理芽ツーマンライブに引き続き参加した訳ですが、この日も大満足…。遂に迎えられた現地ワンマンならではの楽しさ・喜び・感動の共有体験を実現したライブだったと思います。会場が一体となる瞬間も何度もありましたね。記憶を頼りにライブレポ書いていきます。
前日同様、理芽の影ナレを経て暗転し、オープニング映像からスタート。雰囲気抜群で、タイトルがバーン!って出た時に鳥肌が立つ映像でしたね。会場から大きな歓声も沸くから余計に。
1stライブ『NEUROMANCE』から欠かさず披露している、タイトル曲「NEUROMANCE」で開幕。会場の空気を一変させるには持って来いの楽曲なので、理芽の歌声やメロディに導かれる様に、身体を揺らしている自分がいましたね。そのまま立て続けに披露された、「ピロウトーク」⇒「クライベイビー」⇒「胎児に月はキスをしない」は、生バンドによりカッコよく、熱量高くアレンジされていたのが最高でした。「クライベイビー」なんか特に、グルーヴ凄すぎガチのハードロックでしたね。理芽も気怠げながら力強くて、メリハリある歌唱パフォーマンスがとても魅力的でした。
軽く挨拶と、YouTubeで配信されていた冒頭無料パートはここまで!とアナウンスのMCを挟んだんですが、この時点で既に楽しすぎてテンション高い姿が印象的でしたね。テンションそのままに「ファンファーレ」でライブ再開。振り付けも可愛くて、先までとはまた違う一面を魅せてくれました。リズミカルに乗れる勢いは止まらず、「ルフラン」⇒「インナアチャイルド」⇒「生きているより楽しそう」を連続投下。どれも独特の雰囲気で移り変わっていくけれども、ライブ映えも相まって"楽しませる曲"で一貫されていたパートだったと思います。理芽本人も楽しそうに身体でリズムを取ったり、ステージを広く使ったりしながら、歌っていましたね。
ここで衣装チェンジし、『NEUROMANCEⅡ』でお披露目された特殊歌唱形態「Counter-Clock World」を沢山見せてくれたのも記憶に残っています。「可愛いでしょ〜」って何度もクルッ!と回ってくれて。長い裾の部分が舞うのがむっちゃ綺麗でしたね。
中盤は、懐かしい曲コーナー!と云う事で、「宿木」が披露されました。画面に大きく映し出される木と、会場全体に光を反射させる巨大ミラーボール。この美しい光景も目に焼き付いてますね。第3バルコニードセンに座ってたので余計に。その後も、「どくどく」の軽やかに転がる様な歌い方、「いたいよ」の”ドライブして”でハンドルを握ってる振り付けも可愛いかったなぁと。このパートラスト披露されたのは「甘美な無法」。聴けて本当に嬉しかった。サビ前の盛り上がる処で、照明で真っ赤に染まり上がっていくステージも最高にカッコよかったですね。生バンドが似合いすぎる曲。
大分熱く盛り上がってきたので、水分補給も兼ねて、前日のツーマンライブに引き続き、皆んなでドリンクを持って乾杯! 加えて、理芽が「ウェーブやってみたい!」と呼びかけ、客席でウェーブも実施。ステージの端から端まで走って、満員会場で大きな波ができましたね。青と赤のペンライトも綺麗で、喜ぶ姿も見れて嬉しかったです。
ライブ後半戦がスタートして、昨日ぶりとなる「さみしいひと」⇒「食虫植物」を披露。「さみしいひと」ではこの日もメロディに合わせてクラップが起こり、「食中植物」では、理芽の歌い出しに呼応して、七色に照明が移り変わっていく処があって、むっちゃ綺麗だったなと。続いて、理芽の初オリジナル楽曲である「ユーエンミー」もここで披露され、当時の儚げな歌い方とは打って変わり、妖艶で力強い芯の通った歌い方に胸を打たれましたね…。感情も乗っていて、現地で聴けて本当に良かった。
驚きの感動は止まらず、新衣装「Dr.Futurity」に変身。クラゲウルフに長めの二つ結び、少し姫カットっぽい髪型で、首元のチョーカーも印象的でした。動きやすいスポーティーな装いがとっても似合う。
そんな新衣装で披露されたのは、昨日に引き続き重低音が鳴り響き「えろいむ」で脳汁爆散でしたね…もう病み付き。続けて、Guianoさんが手掛けた「法螺話」が来たのも嬉しくて。お洒落なリリック映像、心の臓まで流れ込んでくる力強いベース、理芽の綺麗なハミング、ひたすらに心地好い時間でした。次に披露された「十九月」ではイントロで喜びの声が沢山上がってましたね。ストーリー性の濃い1曲なので、歌声に聴き入ってしまったし、涙腺を刺激する程に感情を揺さぶってくれました。
ここで、昨日今日の2日間に渡って素晴らしい演奏をしてくださったバンドメンバーを紹介。改めて、安定感抜群のグルーヴィーな演奏をありがとうございました。神椿ライブではお馴染み、Key. 及川創介さんの最強アレンジと、Gt. 伊藤翔磨さんのギターソロ最高すぎて好き。
紹介後は流れる様に「おしえてかみさま」を披露して終盤へ。 「フロム天国」⇒「ピルグリム」まで昨日ぶりの楽曲でしたが、何回聴いたって良いですからね。優しく情感豊かな歌声に感謝のガチ泣きでした…。"きみ"へ馳せる想いにも切なくなるし、絶賛していたリリック映像もしっかり脳裏に刻まれました。ラスト季節が移り変わって花びら舞う処が感動ポイントです…。ホントに「ピルグリム」好きすぎてムリ。
気付けば終わりの時間に近づいており、ラストMCに。昨日同様、ハスターのお面付けて欲しい!とファンに呼びかけ、そのまま2度目の乾杯もしましたね。楽しすぎて終わりたくない気持ちはお互いにあって、途中のMCで言っていた「皆んな思う存分楽しんで欲しい、楽しさを分けたい」の言葉通り、最後まで彼女に引っ張られて、楽しむ事ができました。そんな楽しい気持ちと隠せない寂しい気持ちもありつつ、本編ラストソングへ。披露されたのは、理芽メンバーシップ"ストガル"のエンディングでお馴染み「やさしくしないで」でした。メロディに合わせてペンラを横に振る景色が綺麗な一方で、胸の前で握り涙目で聴き入るので精一杯のファンもいたかもしれませんね。それくらい感動を誘う1曲だったと思います。でも、聴き終わる時には理芽の笑顔を見て、ファンも笑顔を浮かべ、ライブ本編は終幕しました。
そして盛大なアンコールでは、"理芽チ"コールも発生してファンの愛を感じられた瞬間でしたね。再びメンバーがステージに舞い戻ると、新曲「きみが大人になったんだ」をサプライズ初披露。とんでもない大迫力の音圧に背中を預け、微かに聞こえる笹川真生の歌声と共に真っ直ぐ伸びやかな歌声を響かせてくれました。爆発力あるハードロックアレンジすぎて気付いたら自然と身体が揺れてたし、最高にカッコよかったです。
MCでも、「皆んなを驚かせたかった」って言ってましたね。また、「アンコール初めて聴けて嬉しい!ありがとう、夢を叶えてくれて」と、念願だったアンコールの声に対しても喜びを露わにしてる姿が印象的でした。
長めの時間も取られ、理芽からは"何の為に生きるのか"、彼女なりの想いが語られました。憶えている限りで書くと、「今は自分の為に、大切な人の為に生きたい。失敗や不安、後悔もあると思うけど、皆んなには気楽に生きて欲しい。大人になっても子供心を忘れず、後悔すらも美しいと思えるように生きて欲しい。これからも皆んなの人生の一部になれる様に、少しでも皆んなの人生が豊かになったら嬉しい」と、心に迫る優しいメッセージを残してくれました。もう感謝感激すぎて、こんな言葉聞いたら応援し続ける他無いです。ファンからも彼女に心からの盛大な拍手が贈られました。
そんな彼女を想いを乗せて披露されたのは「百年」。先のメッセージに歌詞も通ずるモノがあって、揺さぶられた心に追い打ちを掛ける様に、歌声が沁み渡りましたね。今日の「百年」を超える感動は暫く訪れないだろうと思える位、感動はピークを迎えていたし、今日のライブが最高だったと…改めて確信した瞬間でした。
でも、まだ聴いていない"あの曲"があるよな…とも思っていて。理芽から「次で本当に最後です。今日は本当に…本当に…っ!楽しかった!ライブを見届けてくれて、綺麗な景色を見せてくれてありがとう!今日だけはハッキリ言える、後悔の無い1日だった!」と、今思い出しても泣けてくる言葉と共に、この季節にピッタリな「狂えない」を披露。2ndアルバムでダントツで好きな曲がラストに来て感無量です…。6月の「MUSIC VERSE Fes.」で一足先に現地で聴いてはいたんですが、今回の方が生バンドで、流れもピークに達していたので、より涙腺を刺激されましたね。迷いや不安を抱く事もあるけれど、それでも気楽に力強く生きていくんだと想いを乗せ、目の前にいるファンに向けて、まるで女神の様に美しく歌い上げてくれました。その後もステージを捌ける袖ギリギリまでファンに手を振ってお別れをして、万来の拍手にも包まれる中、この日のライブを締め括りました。
改めて、我々の想像を優に超えてくる素晴らしいライブだったなと思います。積年の思いを晴らして魅せたパフォーマンスはずっと楽しそうで伸び伸びしていて。MCの度に心の底から楽しんでるのが伝わってきて、何度も笑顔にさせて貰ったし、ライブ後まで幸福感に満たされてました。歌唱中も、指先まで自然な身体の使い方や、時に良い意味で音源の世界観だけには囚われない歌い方も非常に魅力的で。楽曲を通して引き出されると云うか、理芽チ自身から生み出される純度の高い表現力と云うか、音源以上に彼女の成長を実感する事ができて嬉しかったし、現時点に於ける集大成と言っても過言ではないライブだったと思います(この日は神椿にしては珍しくゲストも無しで、新曲も1曲のみでしたし)。
音源は音源の良さが勿論ある一方で、生バンドによるアレンジで変貌を遂げていく楽曲は今思い出しても最高だったなと。他の神椿メンバーのライブでもアレンジはされますが、変貌度合いで言えば間違い無く理芽チの楽曲が頭一つ抜けているかもしれない。それだけ"理芽×笹川真生"が持つパワーは絶大で、応えたバンドメンバーさんもマジでヤバイなと。懐かしさと共に凄い新鮮な気持ちにさせてくれたモノ。深みや厚みが段違いです。こんなに凄いライブができるからこそ、最後のMC辺りで「いつか東京ドームで!」とファンから声が上がっていた様に、更にスケールアップした彼女の姿をこれからも観てみたいなと思いました。また絶対に現地やりましょう、本当に素晴らしいライブをありがとうございました!