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FLOYA Japan Tour2024 東京公演 ライブレポ

 9月1日(日)新宿Cat's hole.
ドイツを拠点に活動している、元Time, The ValuatorのボーカルPhil Bayerと、元ALAZKA(ex-BURNING DOWN ALASKA)のギタリストMarvinによるポストハードコア/マスロック・バンド、FLOYAの来日公演に行ってきました。活動開始したのが僅か2年前なのに、まさか来日してくれるとは。新曲記事でも何度も取り上げてるくらい大好きだったので、迷わず観に行く事を決めましたね。

 前日の疲労と悪天候もあり、申し訳なかったんですが、到着したのは20時前。ゲストには国内若手バンドが4つ集っていた(内一つは台風の影響でキャンセル)のですが、トリ前のIn Denialだけ見ることができました。

 東京発の5人組プログレッシヴ・メタルコアバンドIn Denial。見るのは今年2月ぶり。初っ端からMVもある「Deliverance」を披露し、そっからラスト「In Denial」までMC無しでドラマティックに駆け抜けてくれました。前回よりも近い距離で視界良好だったので、演奏中のメンバー表情、目線までしっかりと観れて嬉しかったですね。本当にテクニカルなフレーズでも余裕たっぷりで、笑顔でお客さんと目を合わせながらプレイしてるトコも何度も見れました。Vo. Kentも極太スクリームは勿論、以前よりメロシャウトが気持ちよかった。堂々たる佇まいで全体でのグルーヴも安定しているし、彼らは海外にも通用するレベルの、ポテンシャルは途轍もないモノを持ってるなと改めて思わせてくれました。今後も相変わらず楽しみです。


 タイテの定刻から少し遅れて21時頃にFLOYAがいよいよ登場し、「The Hymn」でスタート。少しギタートラブルがあったみたいで、調整しつつの演奏となってましたが、その間でもVo. Philは自分に注目させる様に大きく動きながら歌唱パフォーマンスを披露。ラストのギターソロパートには調整が間に合い、きっちり決めてくれましたね。

 その後も「Drift」「Weaver」「Willows」とデビューアルバム『Yume』から立て続けに披露。「Drift」では、”It’s calling me!”とシンガロングを煽り、最高の空間が出来上がっていきましたね。この辺りから既に感動の余り、目頭が少しずつ熱くなる感覚があったなと…。Philの歌声が純粋に心に響くんですよね。「Weaver」では、Gt. Marvinが煌びやかで爽やかなギターソロを笑顔で魅せてくれて惚れ惚れしたし。「Willows」では、フロアへ飛び跳ね踊る様に促してくれて、本当に笑顔にならざるを得ない、最高に楽しすぎる空間でした。ダンスミュージック由来のドロップも交えてるので、グルーヴが気持ちよすぎるのよ。

 そして、私の涙腺が遂に崩壊したのはStayでしたね…。ガチでサビが泣きメロすぎるし、Philの歌うますぎだし、何よりも彼の前身バンドであるTime, The Valuatorの頃を彷彿させるんです…。あの頃から彼の歌声が大好きで、当時心身の不調で脱退したと聞いていたので、こうしてまた綺麗な歌声を目の前で響かせてくれて。色んな感情も込み上げてきて泣けてしまったのかもしれないです。この曲の好きな1節も置いておきます。

Can’t erase what’s done, but I will fight to make this right
一度起きてしまった事は消せないけれど、これを正すために戦おう

 中盤のMCでは、ファンへの感謝は勿論、「脇田さんは世界中の、僕らの様な小さなバンドまで引っ張りあげてくれている。彼がいなかったら、僕らはここにいない。盛大な拍手を」と、PA卓の方で見守っていた、RNR TOURS / RIFF CULT代表の脇田さんへの感謝の言葉を贈っていたのが印象的でした。

 後半へ行くに連れて、「皆んな、楽しんでる?もっと楽しもう!」と投げかけ「Epiphany」「Lights Out」「Florescent」を披露。FLOYAの美しい世界を存分に繰り広げてくれたと思います。フロア全員のスマホライトを照らして一緒に盛り上げる一幕もありましたし、「Florescent」のクラップ & シンガロングも最高にエモーショナルでした…。"falling again!!"、と会場に大きな声が響き渡り、原曲より音の拡がりを直に感じたので、最もライブ映えしたのはこの曲だったかなと、ガチで限界突破してた。次はもっと大きなステージで見たいくらいです。

 今回ステージを共にした、ゲストバンドへ感謝を贈った後に、披露されたのはU2のWhere The Streets Have No Nameカバー。申し訳ない事に、知らない曲ではあったんですが、Philの歌声で全て解決。終盤になっても、衰える事のない美しい声を深く伸びやかに聴かせてくれました。

 気付けばラスト2曲は、アルバム表題曲である「Yume」をしっとりと歌い上げた後、大切なデビューシングル「Wonders」を披露。「Yume」のラストで起きた特大シンガロングはまた泣きそうになる位凄くて。しんみりと終わらせない様に「Wonders」では、2人とも笑顔を絶やさず、身体全体を動かして、楽しそうにパフォーマンスしてくれて。それに釣られる様にフロアも各々で踊って歌って、盛大に盛り上がってました。

 最後には、大好きな日本へ来れた喜びと共に、ライブに来てくれてありがとう、と日本語でも「どうもありがとうございます!Have a good night!」と別れの言葉を残し、幕を閉じました。

 約50分、最初から最後まであっという間、正に夢のような時間でしたね。ある意味アルバムタイトル『Yume』に噓偽り無し、やっぱり名盤です。テクニカルだけども耳馴染みの良いメロディを奏で続けるギターMarvinと、蕩ける様な情感に溢れる美しき歌声を響かせ続けるPhil、どこかロマンティックな世界観に良い意味で溺れる事ができて本当に幸せな時間だったなと。改めて、呼んでくださった脇田さんにも、来てくれたFLOYAにも感謝しかないです。素晴らしいライブをありがとうございました!

本当にありがとう!また日本に来てね!

【FLOYA セットリスト】
1.The Hymn
2.Drift
3.Weaver
4.Willows
5.Stay
6.Epiphany
7.Lights Out
8.Florescent
9.Where The Streets Have No Name - U2(cover)
10.Yume
11.Wonders


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