狂感できない
大好きな歌のタイトルを
そのまま拝借しましたが
このタイトル回収は後半で。
原宿に行ったんです。今日。
原宿といえば、やはり、そう。
明治神宮。
高校時代、親友が
就職先に選んだのがここ。
いや、就職先、神社とかあるんだ?!
って、びっくりした。
ずっとショートだった髪型も
巫女さんのそれらしくなっていき
舞う姿は美しく
突拍子もないようで
芯のある彼女が大好きだった。
だから、ものすごく
明治神宮が身近なものになっちゃって。
感じ方、そして世界が変わった。
そんなこんなで
ひさびさに訪れた明治神宮は
まぁー、鳥居の外も内も
厳かさなどカケラもなく。
ワイワイガヤガヤ
タトゥーにタンクトップ
髪はモヒカン、赤青黄緑
なんでもござれ。
手を繋いで大きく振りながら
楽しそうにはしゃぐ
カップルがたくさん。
もうね、以前はそういうの
いけ好かなかった。
何を我が物顔で闊歩しちゃってんのさ、と。
郷に入っては郷に従え、で
場所をわきまえてくれたまへ、と。
許せん!と。ええ。
だけど、きょうは、シンプルに
ジーンときた。
恋人同士、親子連れ
肌の色も髪の色も目の色も
育った場所も生まれた場所も
みんなそれぞれが
それぞれに違う人達
手を繋いだり、笑ったり
楽しそうにしている。
ただそれだけの事実として
美しさを感じた。
わたしは間違っていないのに
自分はルールを守っている。
あの人はルールを破っている。
けしからん!と人を指差す行為。
あの人は正しい、この人は正しくない
ジャッジに次ぐジャッジを
繰り広げちゃ出しちゃって
そして、わたしは間違っていないって
疑うことなく信じちゃってる
心は自分の中にある
破ってはならないルールに
反している人がいると
心がざわつき出す。
そのルールに反したことをして
超楽しそうにしてる人なんて、特に許せない。
つまりは、
こっちは本当はやりたいことを
我慢しているというのに
目の前でそれを
やってのけられると
お前それずるい!やめて!
オイ!こら!!という怒り。
傍目からすると非常に滑稽。
でも、笑えない。
本当にこのように制限を自分に
どれだけかけて生きているのだろう。
あは!!!笑っちゃえもう!!!!
鳥居をくぐる瞬間
わたしの後ろにいた
カップルの会話から
"crazy"という言葉が聴こえた。
クレイジーかぁ…。と
やけに言葉がうろついて残った。
「狂い」について想うことが
一気に頭の中を駆け巡った。
わたしは、自分の「狂い」に
許可を出し切れていなかったな。
当たり前としている
基準から外れること。狂うこと。
情報や世間体や恥や、体裁や。
それらに縛られているなぁ。
実体のないような
不気味に漂うものに
狂わされるようにできている、世の中。
今の世の中を
意図した者たちの思惑通りに
従っている状態って
一見してとても正しい。
それで言うならば
わたしは狂っていたい。
この狂った世の中から見て。
自分に「狂い」を許可して
自由に自由に生きていたい。