多様な文化と地域を守るための私たちの挑戦
こんにちは、クリプトヴィレッジのryuと申します。今回の記事では、私たちの山古志との出会いから経験させていただいたことを踏まえ、どのような想いを持って地域と関わろうとしているのかを紹介させていただきます。
クリプトヴィレッジは、2023年3月に創業してから早9ヶ月。テクノロジーとアートを活用し、ローカルとつながりあうことで多様なコミュニティと文化を支えようと試みています。現在は、山古志をはじめとした多様な地域と共に、「地域 x NFT」の新しい可能性として、多くの方々から注目いただいています。先日も山古志住民会議の竹内春華さんと弊社共同代表の林篤志がABEMA TVに出演し、山古志での取り組みについて語りました。
山古志でみる地域×NFTの可能性
私たちの第一弾のNishikigoi NFTの発行から約2年の月日が経ち、いわば「偶然の産物」によって生まれた「ネオ山古志村(旧山古志DAO)」ですが、現在は1,600名を超えるデジタル村民が世界各地に存在します。その数は、現在の山古志で生活する約770名の住民のおよそ2倍です。山古志のデジタル村民は日本人だけに留まらず、アジアから欧米までとその域は年々拡大しています。
さらに、その中で実際に帰省(山古志ではデジタル村民が山古志に帰ることを帰省と呼びます)をした方が300名ほどいます。こちらは集計したのがデジタル村民が1,000人の段階の時ですので、デジタル村民の約3割が実際に山古志に訪れていることになります。
※「ネオ山古志村」とは山古志DAOが生まれ変わった新たな共同体です。その変遷と経緯については、以下のnoteをぜひご覧ください。
ブロックチェーンによって実現したボーダレスの世界で、国内外からNishikigoi NFTが購入され、デジタル村民が増えることによって、山古志に関わる関係人口がもたらすリソース(知恵やネットワークなど)が爆発的に増加しました。今まではつながることができなかった方々と地域がつながり、多様な経験値に裏付けされた知恵が地域へと供給されていっています。
山古志を含めた限界集落の村は高齢化が進んでいるので、存続の可能性を促す「新しい何か」を生み出すマンパワーが圧倒的に足りていないのが現実です。大半は行政のサービスに大きく依存せざるを得ないことが多く、非常に厳しい状況下で地域の存続を維持していることが大半です。それは言わば、「消滅」と常に隣合わせの関係とも言えます。
とは言え、1,600名をこえるデジタル村民が誕生したこの山古志でも、長い目で見た時に、地域の存続にどれほど寄与するかはいまだ未知数です。しかし、山古志での例を見ると、村全体に活気を与え、NFTを持つデジタル村民はまるで「第二のふるさと」を手にしたかのような「地域の新しい関わり方」の可能性を提示できたのは私たちにとって大きな収穫でありました。
Nishikigoi NFTはデジタル村民の方々の新たなアイデンティティのようなものとなりました。そしてこの山古志のコミュニティには、個人のクリエイティビティを自由に発揮する場があり、自分の好きなペースで村づくりに貢献ができるといった「圧倒的な余白」があるのだと思います。
さらに、先日行われた「ネオ山古志村の設立」に関する投票では、総勢300名のリアル山古志村民とデジタル村民が参加してくださり、合計票数はなんと500をこえる結果となりました。なんと驚くべきことに、現在770名程の山古志住民のなかで約130名の方々が現地で投票をしてくださいました。
プロジェクト発足当初の懸念であった、リアルとデジタルの距離感は少しずつ着実に縮まっており、居住地を超えた新たな共同体として、その輪郭ははっきりとしたものへと進化していきました。
多様な地域と関わるための扉を開き続ける
現在の日本は、山古志に限らず、消失の危機に瀕している地域が多く存在しています。それらの地域は、このまま何もしなければ、そこにある伝統文化と共に消え去ってしまうでしょう。未来に残したい文化、生活様式、自然資源が既存の社会システムの中で持続できなくなっていることは明白です。
例えば、国内では人口減少による過疎化、新興国では過度な開発行為による破壊や貧困など、独自の生態系を保っていた地域経済や文化圏が資本主義にさらされることで、小さくて多様なものが消えてなくなっていく構造的課題を抱えています。
そこで私たちクリプトヴィレッジは、ブロックチェーン技術とローカルを融合させることで、持続可能で多様な価値観を追求する世界を築き上げ、地球規模での共生を促進していきます。同時に、資本主義市場の制約を克服し、消失の危機に瀕している多様で無数の地域の文化や資源を保護することに注力します。そのため、この課題に直面している人々と寄り添い、持続可能な発展を実現していきます。
今後はLocal DAOの第一弾として始動した、この山古志のNishikigoi NFTプロジェクトから得た知見と経験、そしてフレームワークが他の地域でも成り立つのかという仮説を私たちは実証したいと考えています。この山古志で生まれたリアルとデジタルを融合した新しいコミュニティが他の地域でも誕生し、さらに日本各地の地域同士が繋がっていくことで、地域を結ぶ「ローカルネットワーク」が構築される未来です。
そこには、国外の地域も参画し、物理的制約をこえたデジタル村民達の知恵やネットワークが集合し、リアル空間だけでは成し遂げられない地域の存続の可能性を秘めています。それは私たちの野望とも言え、一種の社会実験でもあると言えるでしょう。
Nishikigoi NFTから世界につながる新たな地域たち
私たちは今後、新たな地域の共同体を組成していきます。既にいくつかの地域に訪問しながら、その地域ごとの課題と向き合ってきました。なお、新たなNishikigoi NFTの役割変更に関しては、以下のnoteをご覧ください。
山古志から始まった「地域 × NFT」の取り組みが、新しい転換点を向かえ、山古志がその象徴であり続けると共に、Nishikigoi NFTがあらゆる地域へのゲートウェイとなることで、日本各地に点在する地域の伝統文化にボーダレスにアクセスができるローカルエコシステムの構築を目指します。
それによって、地域同士が支え合い、そこに属するデジタル村民同士が仲間として称え合い、地域の継続する未来を生み出す「新たな地域共同体の形」を私たちは模索し続けます。
まもなく、新しい地域を具体的にご紹介できるようになりますので、楽しみにお待ちください。
公式リンク
▶Nishikigoi NFT公式ウェブサイト
▶Nishikigoi NFT公式X(旧Twitter/英語)
▶Nishikigoi NFT公式X(旧Twitter/日本語)
▶Nishikigoi NFT Openseaページ
▶”地域×Web3” Nishikigoi NFT公式ニュースレター
▶会社ホームページ
地域xNFTに関するお問い合わせはこちら!