3-1. 移動平均線とビットコイン(暗号通貨)相場 [前編] ~移動平均がもたらす相場心理~
今日は移動平均線を活用したトレードについて書いていきます。暗号通貨界隈でもっともシンプルに、かつ暗号通貨以外のトレードの場面でもお役立ていただけるように解説していきますのでお読みいただけたら幸いです。
暗号通貨のトレーダーではあまりみかけない気がしますが、移動平均線とダウ理論だけを使ってトレードして勝っている方が世の中には多く存在します。
何故、移動平均は大事なのでしょうか?
ビットコインの日足チャートにおいて、最も意識されていると推察される移動平均線は15日移動平均線です。移動平均との交差のあとに相場が大きく動いていますから、上手く使えば大きな破壊力があることがわかりますよね。
移動平均の上抜けの局面で起こっていることを市場参加者の心理から理解する
移動平均上抜け、15日以内に買いあつめた人の過半数が含み益になり、売り仕掛けた人の過半数が含み損になる価格ということになります。
買った人は活気づいて買い増しもするでしょうし、売っていた人は損切り(買い戻し)するので買いが一斉に集まるというように説明されますが、これだと理解が浅いかもしれません。
絶好の教材だと思いますので、2/13の急騰前後で市場参加者の心理をもとに理解を深めてみましょう。
その日の時点での市場参加者は大きく3通りイメージしてみてください。
1. 天井圏で空売りを仕掛けた売り方
「V底を形成して、出来高も伴ったのでこのあたりでセリングクライマックスを終えたかな、買い戻すかな」
2. 底値圏で空売りしてしまったイナゴショーター(素人)
「バブルはじけて、もうビットコインの価格はゼロになるって言ってたのに、損切りするしかない、、、」
3. 底値圏で買い戻そうと、一度損切りしてしていたガチホ勢
「よっしゃービットコイン底打った!!また年末1,000万に向けて、買いまくるしかねえ!!!」
とすべての市場参加者の買いが集まることがわかるのではないでしょうか。これが移動平均上抜けの破壊力です。線として意識されるだけではなく、「全ての市場参加者の買いが集まる」からこそ意味があると私は理解しています。
反対に、短期足でのゴールデンクロスが起こっても、市場参加者が誰もその線を意識していなかったり、前後で出来高を伴っていなければあまり効果がないので注意が必要ということになります。
移動平均の下抜けの局面で起こっていることを理解する
1月6日や3月6日前後の下抜けの局面を見てみると、高値圏で買ってしまった人が凄く集まっていることがわかります。
この局面では高値圏で買っていた人(出来高も多い)が一斉に損切りをして、ダブルトップを意識したトレーダーが一気に新規売りをしかけるので、衝撃的な下落をしていると解釈できます。
どの移動平均線を使うと良いかという問題が生じる
通常株式投資などでは、中長期成長銘柄であるほど200日移動平均線などの長い移動平均線が意識されることが多く、先物取引などでは50日未満の短い移動平均線が意識されます。
ビットコインや暗号通貨のトレードにおいては、市場参加者がどれくらいのスパンで利益を上げたいと考えているのかを認識する必要があります。これは市場が成熟するほどに使われる移動平均線が長いものになっていくと理解しておくと良いかもしれません。
実は年始からのビットコイン相場は非常にチョッピー(荒れた)な、値動きをしているためどの移動平均線が効いているかがわかりにくいという欠点があります。今後も効く線は変わってくることを確実視しています。
1. 黎明期(去年)
ガチホ勢や投資初心者が多く、移動平均など意識されない。一生ホールドするつもりなので利確という概念がない
2. 相場形成期(今年)
CME先物や、全出来高に占めるFXの比率が急速に高まり相場っぽい動きをし始める(15日移動平均線が意識されている?先物主導が相場を主導しているとも)
3. 暗号通貨実用化期(来年以降)
暗号通貨が社会で実用化されはじめ、為替のように価格が落ち着いてくる。(50日や200日移動平均線が効力を増してくる)
中編ではグランビルの法則という移動平均線の活用方法について述べ、後編ではMACD(移動平均収束拡散手法)を使ったトレード手法について記載していきますね。
続きます。
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