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Innovation for NEW HOPE × 学生による「市民の疑問に答える資材制作プログラム」という企画をご存知でしょうか。 vol.2

9月5日(木)に開催された、Innovation for NEW HOPE × 学生による「市民の疑問に答える資材制作プログラム」に参加してきました。
プログラムの背景については、vol.1をご覧ください。

vol.2では、8名の学生のプレゼンテーションを聞いて、気づきや感想をまとめてみます。

まず、会を終えての率直な感想は、8名の学生全員が100名ほどの社会人を前に、緊張することなくプレゼンしていたことに、「すごい」の一言。
学生時代に人前でプレゼンした記憶のないぼくは、彼ら彼女らの姿とは全く違った環境にいたことを実感しました…

この活動を通じて、さまざまな経験や自己学習、専門家を交えた議論によって、自分たちで深く考える力を育ててきたことが、発表の自信につながっていると理解できました。

Webライターやメディカルライターとしての経験があるからこそ、今では当たり前のように感じることですが、作成した資材は「誰に」「何を」「どのように(どのような形で)」伝えるかが明確でした。
また、発表後の専門家からのコメントで、「電車の中吊りに出したら良いのでは」など、具体的にどの媒体で情報を発信していくかが議論されていたことが印象的です。

さらに、細胞医療や遺伝子治療といった最先端の医療に関する難しい内容をどのように伝えるのか、どのように表現すれば少しでも多くの人に関心を持ってもらえるのかについて、随所に工夫を凝らしていました。

例えば、あえて文字だけのポスター、ショート動画、インタビュー記事、謎解きなどなど。
幅広い手法が用いられており、Z世代だからこその斬新なアイデアにとても刺激を受けました。

2人の学生がショート動画を作成しており、ひとりは音なし、ひとりは音ありの動画を発表しました。
発表を聞いた直後は、「音があった方がいいなぁ」と漠然に思いました。

しかし、帰りの地下鉄車両内でふと顔を上げると、ドア上の液晶パネルに流れている動画を何気なくずっと見続けている自分に気づいたのです。
その動画には音がないのに。
音がなくても、動画を楽しめる場所がある。

ただ、車内を見回すと、乗客の8割〜9割がスマホを眺めています。
ドア上の液晶パネルよりも、大多数の人が手に持っているスマホのショート動画に流したほうが、多くの方にリーチできるのだろうか。
もしそうなら、音があるほうが効果的かもしれません。

では、広告費は、どちらが安いのだろう?と気になり、東京メトロの動画広告費を調べてみると、以下の通りでした。

1weekスポット:15秒:3,500,000円
26weeksスポット:15秒:45,500,000円

Tokyo Metro Vision

もし車内の液晶パネルに広告を出す場合、この費用を誰が負担するのでしょうか。
Innovation for NEW HOPEをサポートしているアステラス製薬が負担すのでしょうか。

イベントに参加して得た爽快感会のあと、夢を叶えるためには、やはりお金が必要だという現実に一気に引き戻されます。
ただ、前に進るためには、「費用を誰が負担するのか」「費用をどうやって集めるのか」についても、議論しなければならないとも思うのです。

8名の学生による発表は本当に秀逸で、医療に携わっていても知らなかったことが多く、とても勉強になりました。
本当にありがとうございました!!

次の記事で、Innovation for NEW HOPEとアステラス製薬の関係を考察してみます!


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牧野 泰尚 Makino Hirotaka l メディカルライター
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