今の環境は当たり前ではないが、この環境だからこそできることを
子どもの水泳の大会が、東京オリンピックの水泳競技が行われたアクアティクスセンターで行われました。
サッカーなら、国立競技場や埼玉スタジアム。
野球なら、東京ドームか甲子園球場。
ラグビーなら秩父宮ラグビー場や花園ラグビー場のような、特別な場所です。
東京に住んでいるからこそ、こんな素晴らしい会場で泳ぐ機会を得ている。
全国にはこの場所で泳ぐために、厳しい練習に取り組んでいる選手がたくさんいることを理解し、この環境を当たり前だと思ってはならない。
でも、この会場で泳げる経験を大切にしてほしいとも思います。
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私は27歳のときに、仕事で東京に転勤となった。
山に囲まれた兵庫の田舎で育った私が、東京で働くようになるとは。
人の多さに圧倒されていたのが、19年の時が経ち、今では、電車の時刻表を見ずに、電車に乗るのが当たり前となった。
転勤した当時、職場には30〜40代のバリバリ働く先輩たちがほとんど。
先輩たちだけでなく他社の社員も、仕事量がとにかく多く、社内外の仕事の処理が早い。
さらに、顧客との信頼関係も私より強かったのを覚えている。
悔しかったし、負けたくないという気持ちが強かった。
こういった競争が激しい環境で働いた経験は、その後のキャリアに大きく影響しているように思う。
会社員人生、そしてフリーランスとなった今でも、東京で働いたことで高まった基準が自分のベースになっている。
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もし、東京に転勤していなかったら、アクアティクスセンターで泳ぐ機会もなかったはず。
特別な環境で過ごし、泳ぐことができることを存分に活かしてほしい。
しばらく自己ベストが出せずに悔しい思いをしていました。
練習しても練習してもなぜか自己ベストが出ない。
そして、ようやく。
夏休みにおそらく200kmほど練習で泳ぎ、ついに東京オリンピックの会場で成果が出ました。
4戦3戦自己ベスト。
そして、次へ。