黒猫とジルバ

上手く言えない事
抱えられない事
沢山あるけれど
貴方はそれでいいわと
黒猫が窘めてくれる
下らない大人には
ならないと誓ったのに
僕も等しい大人に為った
あの頃激しく憎んだ何かに
誰もが奇麗ではないのよと
黒猫は静かに囁く
その美しい手を取って
ジルバを踊ろうと言えずに
静かな夜がまた明けて
僕は孤独な朝へと消えて逝く

読んで頂き感謝致します サポートして頂いても書く事しか出来ませんが 宜しくお願いします