エリート

彼女は小さい頃から
とても優れていた
周りからは羨望を込めて
エリートと言われた
難解な大学を卒業して
国の中枢機関で働き
その能力を遺憾なく
発揮する筈だった
少し時が流れた
眠らない2月の夜に
彼女はビルから飛び降りた
理由は知らない
太陽が眩しかったのだろうか
僕は時折思い出す
無邪気に笑う彼女の横顔を
揺籃の中で震えながら



読んで頂き感謝致します サポートして頂いても書く事しか出来ませんが 宜しくお願いします