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『スティルウォーター』つぶやきまとめ
少し前の映画(2022年3月)ですが、マット・デイモン主演作『スティルウォーター』がPrime Videoに来ていたので、公開当時のつぶやきをまとめました。隠れた名作(だと思う)ですので、もしご興味あればぜひ。
『スティルウォーター』
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) March 3, 2022
今年一発目の「こんな映画やったん?」案件。マット・デイモンが口下手で生きるのが不器用で、素朴すぎる善性ゆえに不善を為す、みたいな男を完璧に演じ切っていて、それがあまりに自然なのでまるで演技していないただの朴訥男に見えるという。
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予告編や公式サイトで把握できる限りのあらすじに対して139分は長いんじゃないの、と思ったけど、実際には「あなたの正義が問われるサスペンス・スリラー」などでは全然なくて、この尺くらいで丁度いい塩梅だった。じっくり時間をかけてじわじわと深々と刺された感じ。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) March 3, 2022
現実は過酷で人間は愚かで、厚意は報われず愛情は裏切られる。そういうどうしようもないことを、どうしようもないままに終わらせる映画は基本的に好みなので、本作も個人的にはグッと来るんだけど、人にはちと勧めにくいかもしれない。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』とかよりは全然ソフトだけど。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) March 3, 2022
監督のトム・マッカーシーは『スポットライト』の監督なんだけど、同じく『スポットライト』で組んでいた撮影監督のマサノブ・タカヤナギ(高柳雅暢さん)がまた繊細な仕事をしていて、後半の月日の経過を処理するモンタージュが何だか妙な刺さり方をして個人的に狼狽してしまった。エモすぎる。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) March 3, 2022
Twitterで本作『スティルウォーター』について、「パンフレットで監督が『これは行動がもたらす結果についての映画』と言っている」という話が流れてきて、改めてさらに色々考えさせられた。パンフ買ったのにちゃんと読んでなかったな、とか。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) March 3, 2022
で、パンフも改めて読んでみたんだけど、確かにその「行動がもたらす結果」というのは、ある意味で、人が生きることの本質でもあるな、と。一日、一秒を生きるごとに、人は「あり得たかもしれない幸せ」を破壊し、「なれたかもしれない自分」を埋葬して、その上に現実の自分の人生を築いていくわけで→
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) March 3, 2022
→「未来」には「過去の残照」がきらめいていたとしても、それは陽炎のようなものに過ぎないと人はどこかで悟るわけで、本作の主人公ビル・ベイカーも「そういう結末」を迎えることになる。ただそれでも、というか、だからこそ、というか、何となくそこに逆接でつながるような何かが世界にはあって、→
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) March 3, 2022
→予告編やポスターの煽り文句に騙されずに、そういう映画だと思って受け取れば、この作品は実は相当な傑作なのでは無いか、という気がしてくる。マット・デイモンのボンクラっぷりに欺かれてはいけない。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) March 3, 2022