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『対峙』つぶやきまとめ
2023年2月10日公開のフラン・クランツ監督作品『対峙』(字幕:松浦美奈さん)についてのつぶやきをまとめています。
『対峙』
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) February 20, 2023
高校での銃乱射事件の被害者の両親と加害者の両親が、事件から6年の時を経て改めて直接対話に臨み、事件に、そして立場の違うお互い同士に向き合う、という話で、ほぼ全編、教会併設の集会場の一室での4人の対話で物語が進むという作品で、何というか逃げ場のなさが凄い。#2023年 #劇場 pic.twitter.com/cT5pyKZ0Ct
節々に消えない痛みを覗かせつつぎこちなく手探りを繰り返す会話の中、徐々に事件の全容と、それと同時に彼らにもどうしても「分からないこと」の輪郭が見えてくる構成が巧みで、張り詰めていく空気の中、この「対話」は単純な和解に至って終わったりはしないという暗澹たる予感がどんどん大きくなる。 pic.twitter.com/By26DVt6K9
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) February 20, 2023
「親たち」を演じている4人が揃いも揃って素晴らしい演技をしていて、それぞれのキャラクターの胸の内の奥行きをプロットに従って徐々に顕にしてくるのが、あたかも暗い洞窟の奥にゆっくりと誘われていくようで何とも言えない。暗くも狭くもないのに、暗所閉所恐怖症の発作が起きかねない。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) February 20, 2023
そして迎えるクライマックスで、改めてこの物語の構造全体とテーマを振り返った時、観る人それぞれ色んなことを思うと思うんだけど、この作品の肝は完全にそこなので、自分が何を思ったかを書くわけにはいかないかな、という。彼らの物語についても、この物語自体についても、色々思わされる。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) February 20, 2023
日本版のポスターには「なぜ」「なにを話す?」というコピーが打たれているんだけど、まさに彼らの物語の中でのその問いは、そっくりそのまま、その物語の作り手と受け手というメタな次元にも反射してくる形になっているので、あれこれいろいろ持って帰る余裕のある時に観ていただくのが良い作品かと。 pic.twitter.com/1Cqus1biTN
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) February 20, 2023