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いじめられっ子のきもち。

ナルシシズム全盛期に、当時(一年前くらい)の友達に読んでもらおうと思って書いた自伝系を削除したら、半分ただのポケモン記事になってしまいました。薫野みるくです。

突然ですが、私は小説を書くのが苦手です。十年以上書き続け、時に二次創作の同人誌を出していたみるくさん。その事実を受け入れるのには、かなりの時間を要したようです。
もちろん、小説を「書く」ことは出来ます。それが比較的読みやすいものであるとも認識しています。ただ、描写力はそこそこでも、はっきり言っておもしろくない。どんどん続きが読みたくなるような、その世界に没頭するような、なんだろうな、スピード感? が、ない。
それは執筆速度にも影響を及ぼし始めました。とにかく変じゃないか、読みやすいか、誤字はないか、同じ単語が近くにないか……気になって気になって、小説を書くどころじゃないんです。何度も何度も確認し、検索機能を使っても、信じられなくなる。ここまで来ると病気です。いつかは好きだったはずなのに、小説は私を苦しめるものに他ならなくなってしまった。

過去に何度か、精神を病んでしまい、文章が書けなくなったことがあるのですが、そうなってしまうと困ります。私は、今後特別な理由がない限り、小説を書かないことに決めました。中には、大好きなイラストレーターさんに表紙を描いて頂いた作品もあります。プロットは頭の中に出来ていて、あとはその順番通りにキャラクターを動かしていくだけ。でもだめなんです。文章力と「小説を書くための才能」は、一致しないこともある。私は、毎日投稿サイトを更新し続けられる人がすごいと思います。すごい。本当にすごい。私には絶対真似出来ない。そうまでするほどの承認欲求がないとも言えますね。

で、じゃあ何をしているかと言うと、本文を長い付き合いの麻倉聖(あさくらしょう)さんに書いてもらっています。その原作を作っています。原作は、時に日本語がおかしかったり、会話が続いたりと稚拙ですが、そこは聖さんが直してくれるので、安心してお任せします。
そう、その私の「原作」は、稚拙な小説なんですよね。もちろん話は通じるし(多少の修正は必要だとしても)、どんどん続きを読んでもらうという、創作の目的を考えたら、まぁ可? 程度は書けてると思うんです。
それでも、私はそれを自分の小説だと言って発表出来ない。とんでもないことです。ネット上には、色々な文体や、文章力の作品が多数掲載されています。その中に私の稚拙な小説が紛れ込んだとしても、誰も不思議に思わないでしょう。それなのに私は「こんなものは恥だ!」「おもしろくない!」と、結婚に反対する父親のように許さないんです。はー、書いてて頑固すぎてめんどくせえ。

私が文章を書いたり、空想するのが好きになった側面には、いじめられていたという過去があります。たぶんね。
家族に愛され、そこそこ甘やかされて育った私。肉体的な暴力ではありませんが、入学ほやほや、小学一年生には、なかなかにきつい毎日だったんですよ。これ、自慢です。
毎日毎日、奴らは飽きもせずに私に構うんです。私は何も反応しません。聞こえるように悪口を言われたり、まぁ今で言う誹謗中傷ですよね。家族が新入学のために買ってくれた鉛筆を折られても、教科書に落書きされても、表情ひとつ変えずにいました。もちろん泣いたこともありません。
不気味だったでしょうね。どうにかその異物を排除したくて、自分たちの平穏な教室を取り戻したくて、奴らも必死だったんです。私はつくづく、よくこんなことを続けられるなぁ、いじめるのってめんどくさくないのかなぁ、そんなことを考えていました。
私はものすごくずぼらな人間なので、気に入らない奴がいたら関わりません。だってめんどくさいもん。どうしても相手をしなきゃいけなかったら、適当に流して、少しずつ距離を置きます。
そうは言っても、首をつっこんだばかりに人間関係で嫌な想いをしたり、おせっかいが裏目に出たことも、それなりにあるんですけどね。ま、人生そううまくはいきません。

奴らが「いじめてる」時、私の心は別のところにありました。幸せだったり、楽しいことを思い出したり、ワンダーランドにいたり。私が今、創作をせずにいられないのは、いじめだったり、家庭環境だったり、一般的に誰もが経験するとは言えないことが積み重なったから。だから本音で、奴らには感謝してるんです。顔も名前もほとんど覚えてないけど、あの時、鉛筆を折ってくれてありがとう、ってね。くすくすくす。

中には「いじめられて文章力が上がっても、なんも嬉しくない!」と突っぱねる方もいらっしゃいますが、私はその結論にたどり着いたとき、やったねと思いましたけどね。要は発想の転換。自分にとって都合のいいように、過去の記憶すら味方にする。
そして、私も私で、たぶん発達障害だったから仕方ない。理由もなく、他者と同じ行動を取るのが苦手でね。すまなかったね。

あとは、創作で食っていけるようになれば、私たちの大勝利です。小説はもう書けないかもしれないけど、物語を作るのは一生やめません。
てわけで、気が向いたら読んでね。


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薫野みるく
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