こうじ
「こうじ」という名前には沢山の思い入れがある。
最初の記憶は小学2年生の時に好きだった人の名前。あまり記憶は残っていないが、確か、教室の席が近く、話す機会があったのではないか。内向的な子だったので、おそらくそのような接点だったと思う。いや、友人の友人だったのではないか。とにかく記憶がおぼろげである。
そういえば、講師の時に好きだった人も「こうじ」だった。何かしら因縁のある名前なのかと思う。
「こうじ」と聞いて真っ先に思い浮かぶのが「相葉昴治」だ。無限のリヴァイアスの主人公。誰とでも話せる、特に普通の16歳。だが、最終話近くになり、瀕死の状態にも関わらず伝えたいことを伝えに、かつての親友のもとへ向かった。当時はそうでもなかったが、20年以上経った今では1番愛着のあるキャラクターだ。尊敬していると言っても過言ではない。
俳優の「山本耕史」も好きな「こうじ」だ。鬼の副長、藤原頼長、丹下典膳、法月弦之丞・・・時代劇はもちろん、現代劇でもいい味を出す。とかく1番好きなのは舞台に立っている耕史さんだ。ゴツゴツしているが確かな表現力の歌声、演技、全てがプロフェッショナルである。インタビューを聴いていると、他の方が同じことを話すと自信過剰だと思われそうだが、彼が話すと説得力に溢れている。まさに生きる活力に満ちている人だ。
そして、ここに新たにもう一人の「こうじ」を書き加えたい。東京公園の主人公「志田光司」。カメラマンを目指す大学生で、ある依頼をきっかけに周囲の女性の関係を見直すことになる。
演じる三浦春馬の、ファインダー越しに女性を見つめる目。
穏やかに、だが確実に、3人の女性に翻弄される役なのに、チャラ男とか、ギラギラとした男らしさは感じない。むしろ爽やかな印象を受ける。キネマ旬報で追悼文を書いた相田さんによると「女性との距離感」が絶妙なのだ。それは「三浦春馬的たたずまい」だと。
「東京公園 」
舞台は東京なのにフランス映画みたいな雰囲気。そのなかに潜む言葉にできない思い。
2012年02月28日 16:03
当時、SNSに書いた感想である。
自分ながら、的を得てる、なぁと思った。
不思議な空気感で物語は進む。
言葉は少ないが、すごく不思議な魅力を持つ映画だ。
ちなみにこの「こうじ」は幽霊になった幼なじみともうまく付き合い、義理の姉とも適切な距離感で、ゲイであるバイト先のマスターともうまくやっている。そういう意味で昴治くんと似てるのかもしれない。
これからも、私にとって「こうじ」は特別な名前になるのだろう。
自分の誕生日祝いに買った「東京公園」を手に取り、そんなことを思った。
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