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そのオッドアイが見ている世界〜BanG Dream! Ave Mujica6話感想 追記〜

若干物議を醸し気味の第6話における楽奈の能力について、もう少し深く書きたいと思っていたので追記したい

1)野良猫 楽奈の特殊能力

AveMujica第6話において、RiNGの野良猫こと要楽奈が特殊能力とも言うべき驚くべき発言をする

場面はRiNGの玄関口
MyGOメンバーが行方不明となっていたそよの事を話していると、そこに睦を連れたそよがRiNGに入って来る

その時、楽奈は睦を一目見ると
「寝てる、二人居る」
と言ったのだ

それは明らかに睦の二重人格の状態を言い当てていた
睦は第4話において心の中の別の人格、人形の姿をしたモーティスに人格を乗っ取られ、自身は寝ている状態となっていた
それは別人格となったモーティスから話を聞かされたAveMujicaのメンバーとそよしか知らないはずの情報だった

それを一眼見ただけで分かったということは、楽奈には二重人格の状態を見て分かる特殊能力があるということになる

楽奈は元々とてもエキセントリックな性格をしている
いつも自身の気紛れで行動し、人との会話もあまり無く、いつも猫と戯れている
併せて子供の頃からエレキギターに親しみ、感覚的に超絶上手いギターをかき鳴らすエレキギターの申し子でもある
そして付いたあだ名が「RiNGの野良猫」だ

しかし、そんな楽奈だからといっても、今回の描写は余りにも非現実的ではないかと思う視聴者がいた様だった

では、この楽奈の特殊能力が本当に非現実的なのかを考えていってみたい

2)動物の第六感とは

恐らく、この楽奈の能力は猫などが持つと言われる第六感を当て嵌めたものと思われる

猫には、よく人間の気配を感じてその人間の人格すら分かる様な第六感があると言われる
しかし、そんな第六感は科学的な根拠のない非現実的な能力と考えている人が殆どの様だ
また、もし第六感があったとしても、それは動物だけのものとして人間には当て嵌まらないと思っている人も居るだろう

しかし、この人間が普段感じていない動物の「第六感」は実際にはある程度科学的に説明出来る部分があるらしい
また、それは人間にも同じ様にあるらしい

調べてみたら、丁度良さげな記事を見つけた

人間の体の周囲には、静電気のような、ごく微弱な電界が全身を包むように存在しています。電界の大きさやプラス・マイナスが常に変化しており、これを『準静電界』と呼びます。気配と呼ばれるもののすべてはないにしろ、一部についてはこの準静電界が関係していると考えています

何となく感じる「気配」の正体? 「準静電界」とは 
サメやナマズが持つセンサーが人間にも
NIKKEI STYLE(健康・医療)
2015年7月20日 6:00

動物の中にはこの「準静電界」を感じ取る「電界検出センサー」を持つ種族がいて、目が見えなくてもこのセンサーで餌を取るのだとか
そして猫が離れた人間の気配を察するのもこの様なセンサーに類似するものがあるからかとされていて、それは人間も持つものであり、それは内耳や体毛などで感じる事が出来るのだとか

全てが科学的に明らかになっている訳はないが、人間も猫と同様に神経を研ぎ澄ませれば、猫と同じ様な第六感があってもおかしく無く、その第六感も科学的に説明できる部分があると言う事だ

3)猫とエレキギター

実は、この楽奈の猫の様な第六感のシーンを見た時、前作MyGOの別のシーンを思い出して、この楽奈ならばあり得そうと感じていた

そのシーンとは、劇場版MyGO前編の楽奈が中学生となり初めてエレキギターを奏でるシーン
楽奈は、それまでエレキギターに触れてはいたものの、電源に繋がれたエレキギターを弾いたことはなかった
それなのに初めて弾いたアンプに繋がれたエレキギターで超絶技巧と言えるほどにギターをかき鳴らすことが出来た

この楽奈の天才性について、以前少し考えたことがある

楽奈は他の人がエレキギターを弾く姿を見て、電源が無くてもその繊細な手捌きを音が出ているかの様にトレースしたことになる
それは人の指の神経を感じ取るほど敏感な感性が無ければ出来ないのでは無いか

それが猫と同様の第六感によるものという解釈によって、より各事象が繋がって来る

楽奈は幼少の頃エレキギターにアンプを繋ぐ事を許されず、いつかはそんなエレキギターを鳴らしたいと強く思っていた
そんな楽奈は、ある時、猫が第六感で他者の気配を感じながら生きている様子を見て、幼少の自分にもあるその感覚を活用できると考えた
楽奈は猫を他者とのコミュニケーションの師匠として接し、幼児期に強いとされる第六感を研ぎ澄まし続けた
楽奈は小学生の間、その第六感を駆使して他のバンドマンの弾くエレキギターの感覚をトレースして練習し続けた
その為、中学生になって音の出るエレキギターに触った時、最初から超絶に上手いエレキギター弾きとなっていた
そして、楽奈はエレキギターを上手く弾く為にも、今も猫とのコミュニケーションを大切にしている

つまり、楽奈はエレキギターは猫の様な第六感を幼少期から研ぎ澄ましてきたからここまでの天才性を持ち得たのであり、そんな第六感を持っているから睦の二重人格も一眼見て分かったのでは無いか?

楽奈は睦を見て、主人格が寝ている準静電界と起きている準静電界を二重写しに見て、そこに睦とモーティスが「2人居る」こと、一人は寝ている事を感じたのかもしれない

そもそも普段からこの様に第六感が研ぎ澄まされていれば、普段の生活の中でも二重人格者などに遭遇して見る機会があるのではないか

また、楽奈は人と接する時、例えばその人が本気で「一生」を考えてる「おもしれー女」かそうで無いかとかも分かるのではないか

楽奈は、そのオッドアイでそんな第六感で感じる世界を見ているのかもしれない

4)「星の鼓動」が聴こえる人

ところで、上記「準静電界」の記事の中で、面白い事例が紹介されていた

世の中には、流星の音が聞こえたり、星が流れる気配が分かったりする人がいて、流星観察の場で重宝されています。

引用先同じ

これは、かつて香澄が聴いた「星の鼓動」の事を意味しているのでは無いか

バンドリ一期の主人公戸川香澄は、幼少期に夜空から「星の鼓動」を聴いて、その思い出からキラキラドキドキする事を探す様になり、その結果見つけたのがギターでありバンドだった

流れ星と星の瞬きの違いはあるものの、空から降って来る微細な電磁気を電界の変化として感じとり、自身の鼓動と合わさって「星の鼓動」として聴くことが出来たのではないか
つまり幼少期の香澄は、楽奈と同じ様な第六感を持っていたのかもしれない

香澄は、今はその様に明らかな第六感を持ち合わせてはいないだろうが、そんな繊細な感性は成長しても何処かに残っていて、もしかしたら、それが人一倍貪欲かつ繊細な人好きする性格や、誰よりも人を惹きつける様なギター演奏に影響しているのかもしれない

そして、そんな事を考えた時、このバンドリシリーズに登場する他の全てのキャラクター達も、もしかしたらそんな第六感の欠片の様なモノを持っているのかもしれないとも思えてきた

このバンドリシリーズの少女達は誰もが第六感の欠片の様なモノを持ち合わせているからこそ、それが繊細なセンスや大きなモチベーションに繋がり、バンドの持つキラキラドキドキに惹きつけられているのかもしれない

おわり

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