バンドリアニメMyGO感想5 豊川祥子を考察する
この文の作成はTV放映終了後、劇場版公開前
アニメMyGOにおいて、今一番の謎である豊川祥子の行動について考察するもの
こういう考察は自分で考えるのが一番楽しいので、放映されたTV以外の情報はほぼ入ってない
万が一、珍しい情報やそれを元にした考察を期待する様な人が居たら、その辺りは期待しないように
1)祥子の行動の謎
豊川祥子はバンドMyGO!!!!!の前身とも言えるバンドCRYCHICの発起人にして中心だった人物だ
主人公の一人である高松燈の天才性を見抜き、バンドの世界に招いた人物でもあり、他のMyGO!!!!!として残留したメンバー全てに大きな影響を与えている
その祥子が突然CRYCHICから脱退する所からこの物語は始まる
CRYCHICは初めてのライブを大成功で終わらせた直後であり、メンバーたちは大きく動揺する
しかし祥子の口から脱退の理由は一切語られない
この祥子の行動によって、メンバー全員が不幸になり、その後のMyGO!!!!!結成に至る過程も決して楽しいものでは無い辛い道程だった
何故、祥子はCRYCHICを脱退する事になったのか?
それがこの物語の最大の謎であり、一番の肝と言える
2)CRYCHICに対する想い
物語の当初、燈は祥子の脱退が自分のせいだと思い込み、悩んでいた
しかし、それはどうやら燈の勘違いと思われる
まず、その部分から確認したい
燈が思い込んだ理由は次のとおり
・ライブ後に燈が自分を否定するSNS発言を見たのと同じタイミングで、祥子が自身のスマホ画面を見て顔を曇らせる様子を見てしまい、その後祥子は練習にも来なくなった
・祥子が脱退宣言をした際に、燈に対して「燈はもっと練習しないといけない」と言った(3話)
この二つの事柄から、燈は祥子が燈のパフォーマンスが悪いせいでこのバンドから脱退したものと思い込んでいた様だ
しかし、祥子が見ていたスマホの画面が燈の悪口かは不明だし、練習についての発言も、今後もバンドを続けるべき燈に対してのアドバイスととらえれば、決して否定的な発言では無い
そして、後に燈がライブをする際に現場に来た祥子は、新たなバンドで歌う燈に対し、穏やかで励ます様な表情を向けている(7話)
これらのことから、祥子は、CRYCHICやその元メンバーが作った新しいバンドMyGO!!!!!に対して、決して悪い感情を持ってはいないと推測する事ができる
祥子の脱退はあくまで祥子個人の問題であり、CRYCHICや元メンバーのせいでは無いらしい
このことは当初から祥子自身も言葉にしている(1話)
それは恐らく真実を語っているのだろう
祥子は決してCRYCHICを抜けたくて抜けた訳では無い
彼女には何らかの、のっぴきならない個人的な事情が発生し、止むに止まれず脱退したと推測できる
祥子にとってCRYCHICとは、彼女自身にとっても大切なものであり、運命によって奪われたものであり、だからこそ逆に思い返すと辛いものでもある、と推測できる
3)豊川祥子の家庭の事情
では、豊川祥子に一体何が起きたのか?
豊川祥子は、名門のお嬢様ばかりが通う月ノ森女子学園に通い、とても大きな家に住むお嬢様だ
それは、燈と初めて会った中学三年生の時、燈を自宅の大豪邸に招いたことからも確かなことだ
祥子の家は都内の一等地にあり、その大きさからその家系が旧華族レベルではないかとすら思える程の大豪邸だ(3話)
また、祥子の過去の描写として、子供の頃に避暑地の島の別荘に通う様子が描かれていることから、子供の頃からお嬢様として育ってきた事も確かな様だ(8話)
しかし、祥子はCRYCHIC脱退宣言後に月ノ森から姿を消す
そして、次にその姿が確認されたのは、高校の入学先として燈と同じ羽丘女子学園だった(3話)
更に、最終回では祥子の意外な現在の様子が描かれる
祥子は昼間からテレアポのバイトをしており、その帰る先は都心から離れた寂れた小さな家だった
そして、そこに祥子自身が「クソ親父」と呼ぶ男が酒によって寝ている姿が描かれ、この物語は終わる(13話)
この衝撃的な物語の終わりによって、祥子のその正体も大きな謎として残る事になった
この謎を更に混乱させる材料として、次の様な事柄も描かれている
・祥子はそよに自宅に押しかけられそうになった時、あの大豪邸から出てきている(8話)
・最終回でも、明かりの灯った大豪邸を眺める様子があり、立ち寄った様にも思える(13話)
・何らかの大きな支援が無いと不可能と思える、大規模なプロジェクトとしてのAve Mujicaというバンドを自身が中心となって即座に立ち上げている(13話)
つまり、少なくとも大豪邸は残っており、そこに祥子は立ち入る事もでき、大きな金も動かせる
それなのに、実際にはバイトをする程金が無く、自分で親父と言うからには本当に血を分けた肉親であろう父親が居る、寂れた家を自宅としている
この状況は完全に矛盾している様に思える
しかし、この状況を矛盾無く整理するとしたら、次の様な推測が成り立つ
祥子には、元々大富豪の家には住んで無い、しかし血の繋がった父親が居て、あのバンド脱退の後にその父親の家に転居した、というもの
月ノ森から姿を消したのも、転居により取り敢えず地元の公立中学に転校したからだろう
卒業まで通学しなかった事も考えられるが
4)祥子の出自を考察する
そうなると、更なる謎も生まれてくる
・豊川家は没落した訳ではないのか?
・Ave Mujicaへの支援はやはり豊川家からか?
・クソ親父は豊川家の者なのか?
・祥子の母親が豊川家の血筋か?
・祥子が養子である可能性は?
・何故祥子は転居しなければならなかった?
まず、豊川家のその大豪邸は存続している
もしあの大豪邸が誰かに乗っ取られたのだとしたら、そこに祥子が立ち寄ることは出来ないのではないだろうか
また、大豪邸の当主だった男が没落したと仮定しても、昔から住んでいるかの様な寂れた家に移り、酒浸りになっているとするのは現実味が無さ過ぎる
また、Ave Mujicaへの支援の出所も、お披露目ライブ直前に祥子が大豪邸に立ち寄っている様子があることから恐らく豊川家であり、経済的な問題も無いと思える
つぎに、クソ親父が豊川家の血筋か?と言う事については、その可能性も無くはないが考えづらい
と言うのも祥子が心ならずも父親の家に転居する理由がなくなるから
例えば、父親が身から出た錆で豊川家から勘当されたとしたら、それは親父個人の問題であり祥子に関係はない
その上で、祥子が父親の家に行く理由は存在しないだろう
では、祥子の母親が豊川家の娘だったのか?
その可能性はそれなりに有るが、これもやはり考えづらい
祥子の母親が現在のクソ親父と駆け落ちして一旦家を出て、しかし祥子を身籠ってから離縁して実家に戻っていれば、祥子の育ちに矛盾は無い
それに一応父親なので、もし母親が死去していたりすれば、我が子を引き取りたいと主張する事もありえるだろう
しかし、そもそも離婚時に娘を引き取る親として異性である父親は養育能力が高いとされる母親よりも選ばれ難い
既に二次性徴も現れて意思もしっかりしている娘を、本人の意思に沿わず引き取りたいと申し出た男の要求を認める様な事など、現代社会ではあり得ないと言って良い
ましてや、母の実家である豊川家は大金持ちの名門だ
例え母親が死去していたとしても血の繋がった親類は居るだろうし、血族の祥子を無為に手放す様な事をすれば、遺産問題など家名に傷をつける様な事にもなりかねない
とは言え、相続絡みのお家騒動が既に拗れており、祥子と祥子の母親の存在が豊川家の親族から疎まれているとすれば、出来るだけ影響力を下げる為に追い出す事もあるだろう
しかし、それは祥子がその後も大豪邸にある程度自由に出入りし、支援も受けているらしい様子と矛盾する
それに、どんなに実家から疎まれたとしても、祥子の意思がなく、無理やり引き取られるのだとすれば、その様な非人道的な事はどんなに金の力を使おうとも認められ難いだろう
そう考えると、祥子が父親の家に行かなければならなかった理由として最も可能性が高いのは、残る一つだけとなる
豊川祥子は豊川家の血を引かない養子の可能性が高い
祥子が実は孤児であり、豊川家には養子として迎え入れられていたとする
祥子に豊川家の血が繋がってなく、そこに肉親が現れれば、祥子が豊川家に居続けるられる根拠は大きく減少する
もしそれを祥子自身が知ってしまえば、祥子の豊川家に対する負目にすらなる
祥子の血の繋がった父親が現れ、大金持ちの豊川家に祥子を引き取りたいと申し出た時、そのクソ親父は併せて金の無心をしている可能性があるだろう
つまり、クソ親父は豊川家に対し、祥子を自分に引き渡すか、若しくは、娘をやる替わりに金を出すか、という取り引きを要求したかもしれない
クソ親父にしてみれば、血が繋がっている根拠はDNA鑑定等で作れるし、過去に娘を捨てたとしても適当な理由をつけて有耶無耶にする事は可能だろう
充分訴えを起こすことが可能で、豊川家にとってみれば訴えられた時点で家名に傷がつき負け同然となるので、争うよりも金を出すかもしれない
しかし、それはきっと気位の高い祥子にとって絶対に阻止しなければならないことだろう
祥子には、孤児であった自分を引き取って育ててくれた豊川家に恩義がある
となれば祥子の出す答えは一つだけ
祥子は自ら望んで父親の家に入ることを認め、クソ父親の邪悪な要求を挫いたに違いない
一人の少女がなんの不自由もない裕福な家庭から男やもめの貧乏そうな家庭に引き取られるなど、この様に、自らが望む状況でも無い限りほぼあり得ない
逆に言えば、祥子が自らクソ親父の家に入ろうと思うなんらかの理由があれば、祥子に豊川家の血が繋がっている可能性は高くなるのだが
ともあれ、豊川家の養父母としても、祥子が父親に引き取られるのが彼女自身の意思であるとすれば、止めることは出来なかっただろう
しかし今までと同様の関係性は望んでいるだろうから、祥子からの節度ある願いならば幾らでも聞くだろう
Ave Mujicaへの支援についても、祥子にとっては将来への投資として頼ったかもしれないが、養父母とすれば不憫な元養女への返済を期待しない支援として出す可能性は充分あり得る
大きな金がかかるであろう大規模プロジェクトを動かす一方で、バイトをしているという矛盾も、自分の生活の金と支援を受けている金を分けていると考えれば説明がつく
これらは全て推測に推測を重ねた結果でしか無いが、描かれている全ての事象を最も無理なく、矛盾無く説明できる推測では無いかと思っている
5)Ave Mujicaの見せる舞台
祥子が豊川家の養女だったとして、彼女は最初からそれを自覚していたのではないかと思える
その祥子の養女説を補強する一つの根拠として、彼女の燈に対する強い共感がある
祥子は燈の詩を一眼見て強い共感を露わにする
「人間になりたいうた」を最初に弾いた時、祥子の表情は隠されおり、その様子は涙をこらえている様にも見える(3話)
彼女が子供の頃から抱えていた人形への執着も、捨てられたり容易に持ち主が変わってしまう人形を、養女である自身と重ね合わせていたとも取れる
祥子は立希やそよと同様に、燈の歌を我が事のような歌として大切にしていたのかもしれない
では、祥子がAve Mujicaを立ち上げた理由は何か?
彼女のにゃむへの言動から、このバンドの存在理由が金儲けであろうと推測できる
バンドメンバーに実力者や有名人を入れ、最初から大きな客を動員する
あの客は大半が招待客である可能性があるだろうが、それにより認知度を高め、その後のバズを期待しているだろうし、それは充分成功した様だ
今後、十分なリターンが見込めるだろう
祥子が金を必要としている理由も幾らでも考えられる
未成年の自分がクソ親父の元から独立するにはまず金が必要だろうし、もしクソ親父が豊川家に金品を要求していたのだとしたら、その額と同額を用意すれば堂々と豊川家へ戻れるかもしれない
女子高生の祥子が金儲けを考えた際、自分の手駒として確実に金になる知人を活用することを思いつき、実行したと考えられる
中学時代のCRYCHICのバンド活動とささやかな成功は、祥子にとっても数少ない実証例であり、なりふり構わず稼ごうとしたときに、そのバンド活動による成功を原資にするのは、祥子にとって確実性のある金儲けだったのかもしれない
しかし、祥子がAve Mujicaをやる理由は、金儲けだけではないのだろう
祥子自身はAve Mujicaを金儲けのためと思い込んでいるかもしれないが、彼女の心はやはりバンド活動それものを強く望んでいたと思われる
それはAve Mujicaの音楽性に強く表れている
自分が子供の頃から自身と重ね合わせていた「人形」をモチーフに組み込んだ寸劇を演奏の前に披露し、それは正に祥子自身の境遇を憐れむ様な、悲劇を嘲る様なダークな内容となっている
それは決して悲劇の救済が安易に与えられるような内容ではないが、それでも祥子自身の避け得ない不幸を楽曲にすることで、彼女の心の均衡が保てている様にも思える
このAve Mujicaの楽曲は、豊川祥子が不幸の中で生きる上でどうしても必要な楽曲なのかもしれない
そこには救済はない
しかし祥子はこの楽曲の中に慰めを求めているのだろう
6)Ave Mujicaは何故覆面バンドなのか
ところで、Ave Mujicaは何故覆面バンドとして活動しているのだろうか?
祥子は、バンドのコンセプトのためと言っているが、それだけでは無いかもしれない
そもそも、覆面バンドというコンセプトがあるとして、実際にそのメンバーの正体を公式に明かしてないだろうか
恐らくは、そのメンバーの正体はある程度公式に明らかにされているものと思われる
トップアイドルユニット「sumimi」のギター初華、人気お笑い芸人と女優の娘として周知されている睦、数の稼げるユーチューバーのにゃむち、これらの知名度を利用して最速のメジャーデビューを目指していることからも、ほぼ間違いなく明らかにされているだろう(12話)
恐らくは、バンド界隈でサポートベーシストとして知られている海鈴も同様かもしれない
しかし、祥子だけは本名を明かしていない可能性が高い
それはやはりクソ親父に活動の邪魔をされないため
祥子の父親がある日突然祥子の元に名乗りを挙げてきたとして、その契機は一体何だったのだろうと推測した際、一番考えられるのがCRYCHICの活動をネットに公開したSNS画像ではないかと思われる
祥子が女子校に通う深窓の令嬢だとして、そんな彼女の所在が明らかになる経路など数えるほどしかないだろう
祥子の父親が母親と容姿が似ている祥子の活動をSNSで見つけたことがあの日の突然の連絡につながったと考えると、事の起こりの流れに無理が無い様に思える
もしかしたら、祥子もこのCRYCHICの活動が親父に見つかった原因であると薄々感じているかもしれないし、その点からすると、祥子にとってCRYCHICはある意味禍々しいものとなってしまっていたのかもしれない
特にSNSを運用していたそよに対しては、これらがそよの責任ではないにしろ思うところがあったのかもしれない
ならばこそ、祥子はバンド活動を辞めたのだとしても、自らの心の衝動を抑えきれずに新たなバンド活動を開始するとした際、祥子はその素顔を晒して活動するのに抵抗があったのかもしれない
バンド活動をしてメジャーデビューして金を稼ごうとする以上、その活動が何時か親父に露見する可能性はあるだろうし、それを祥子も覚悟はしているものと思われる
しかし、祥子にとってAve Mujicaの活動は、自分の素顔を晒してやれる様な開放的なものではなく、出来る限り己の正体を隠して他のメンバーだけが活躍して利益を上げるだけの活動にしたいのかもしれない
そういった意味でも、祥子にとってAve Mujicaというバンドは、CRYCHICと同じある意味禍々しいものと捉えているかもしれず、そこに救済を求めてはいないだろう
7)真の救済 親世代を夢想する
祥子がAve Mujicaの活動を行い、それが大成功を収めたとしても、その結果祥子の救済があるだろうか
おそらく、それは無いだろう
祥子は、この問題を金の問題として捉えようとし、Ave Mujicaの活動に救いを求め活動を始めた様にも見えるが、それは彼女自身も本心では信じてはいないだろう
祥子自身が金を稼いだとしても、それをクソ親父は親子の縁を理由に恣にすることが出来るかもしれない
祥子には恩義ある豊川家の強力な後ろ盾があるとしても、この場合は逆に父親に対する弱みになってしまい、親父の言うことを聞かざるを得ない状況を作りだせるかもしれないからだ
それに例え一旦金で解決したとしても、肉親であるクソ親父の脅威は残り続ける
祥子の救済が可能なのは金ではない
また、金を目的として活動しているAve Mujicaも、そのままでは直接的な救済にはならないだろう
悲劇の渦中にいる豊川祥子の救済は可能なのだろうか
つまり、新世代バンドリ物語の第二章「Ave Mujica編」で祥子の救済はどのように描かれるのだろうか?
ここから先の推測は、もう推測の域を遥かに超えて妄想の類になってくる
なお、ここから先は一番可能性の高いと判断した祥子養女説を元に推測していく
祥子の救済に必要なものは何か
祥子の問題は毒親の問題、肉親の問題だ
この肉親の問題はその人物に一生ついて回るもの
例えその肉親が死んだり居なくなったりしたとしても、その存在を知ってしまった以上その不幸が何らかの形で続く、解除しようのない呪いの様なものだ
しかし、その呪いからの救済には、一つだけ方法がある
それは毒親そのものを救済すること
あのクソ親父がどういう人物であり、どうすれば救われるのかが新たな物語の鍵になるかもしれない
そう考えた時、今までの物語の中で、何処か不自然で引っ掛かっていた個所があり、そこにもしかしたら何らかの意味があるのではないかと思えるようになってきた
・豊川家にはグランドピアノがプレイルームに置かれている程度で、特に音楽の家系では無い様だが、祥子が天才的なピアニストなのは何故か?
・祥子は何故豊川家に引き取られたのか?彼女の母親はどのような人だったのか?
・お笑い芸人と女優の娘である睦がギターに執着する理由は何故か?
・大富豪の家の祥子と芸能人の家の睦はどのような繋がりで幼馴染になったのか?
・祥子が毎年初華の住む島の避暑地に通っていたのには理由は無いか?
・初華はどのような家庭の育ちか?島育ちの彼女はどのようにしてアイドルユニットのギターとして活躍できるようになったのか?
これらの引っ掛かりについてその理由を考えてみると、そこにはもしかしたら親世代の設定が隠されているのではないかと思えてきた
・祥子が天才的なピアニストなのは、尊敬する今は亡き母親の影響ではないか
・祥子が豊川家に引き取られたのは、母親が豊川家をパトロンとしてピアニスト活動をしていた経緯があるからではないか
・睦がギターに拘るのは、実は母親の女優森みなみが、かつてバンドでギターをやっていたからではないか
・祥子と睦は母親同士がかつてバンド仲間だった関係の幼馴染ではないか
・初華の家庭も既に母親は亡くなっていて、その母親がギタリストだったのではないか
・初華は実は祥子と同じく孤児であり、豊川家が運営する島の孤児院にいるところを豊川家に見出されて成功したのではないか
・祥子と初華は気付いていないが、やはり初華の母親も祥子の母親のバンドメンバーだったのではないか
豊川家が有能な音楽家のパトロンをする家であり、同時に島に孤児院を持っていて有能な孤児を支援する活動をしているとすれば、上記に挙げた様な一件つじつま合わせのような妄想も、ある程度強度のある推論に思えてくる
この妄想から推測される親世代の妄想設定は次のとおり
・大ガールズバンド時代より前の祥子の親世代に、祥子の両親が所属する男女混合バンドがあった
・そのメンバーとして、後の女優森みなみと初華の母親も居た
・後のクソ親父は俺様キャラのバンマスでベースを担当
・祥子の母親は後の天才的なピアニストで音楽面をサポート
・森みなみは超絶技巧のギター弾きだが、祥子の母親に心酔もしていた
・初華の母は実はバンドの花形でギタボを担当
・男女混合バンドとして、あと一人男子のドラムがクソ親父の抑え役
・祥子の母親はクソ親父に絆されて結婚し、それがバンド解散の原因
・初華の母は実はクソ親父に惚れていて、すぐ姿を消し消息不明
・祥子の母はピアニストとして大成するがクソ親父がヒモ同然となる
・祥子が生まれるのと同時期に離婚し、母は豊川家から支援を受ける
・森みなみは女優として名を上げながらも祥子の母に心酔し付き従う
・祥子の母が亡くなり祥子は島の孤児院に入る手前で豊川家に引き取られる
・その孤児院には初華が入っていて祥子と出会うが両親の消息はやはり不明
・互いに楽器の才がある母を持つ祥子と睦は研鑽しながら幼馴染として育つ
・初華は母親のギターだけは覚えていてギターで成功するため上京
・初華はその容姿が見込まれて心ならずもアイドルとして大成
・ドラム男子は普通に結婚して子を設け、穏やかな家庭を築いている
こんなところだろうか
完全なる妄想から生まれた更なる妄想設定となっている
8)大団円
それでは最後に「Ave Mujica編」の展開を、祥子の真の救済がある形で、妄想全開に考えてみよう
祥子のAve Mujicaが大成功を収めるものの、その一方でMyGO!!!!!も負けないくらいの人気を獲得して祥子が思い悩む
そんな折、クソ親父に活動が発覚し、活動自体が出来ない程の状況に追い込まれる
にゃむちは祥子の数奇な運命とその才能を知り祥子に入れ込む
睦は自分の行動の全てが祥子を不幸に導いていると悩み、自殺未遂を起こす
そこに森みなみが表れて娘を慰め、クソ親父にも説教するが、それでも埒が明かず、祥子は絶体絶命となる
なお初華の母親も表れて初華と再会と和解
そこに意外な人物が表れて一つの提案をし、その結果クソ親父も折れ、MyGO!!!!!とも和解
なお海鈴はMyGO!!!!!との橋渡し役の一人として活躍し、立希とイチャイチャ
そして、大規模対バンライブを開催して大団円
クソ親父もその様子を見てかつての自分のバンド活動を思い出して改心
祥子の真の救済が成る…
さて、考察と銘打って始めた文ではあるものの、妄想に妄想を重ねて気が付いたらもう全く新しい物語を想い浮かべてしまい、完全に二次創作の領域に入ってしまっている
けど、それはそれで実に楽しい
自分にとって実に嬉しい、自分本位の楽しい考察(妄想)だった
これを最後まで読んでくれていて、万が一にも楽しいと思ってくれる人がいたら、それもまた嬉しい事だ
ありがとうございました
おわり