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建築家・谷口吉生さんの建築〜斎藤茂吉記念館〜

建築家・谷口吉生さんの設計した建築と言えば、葛西臨海水族園や京都国立博物館・平成知新館などが有名です。

実は山形県にも谷口吉生さんの設計した建築がいくつかあるのですが、今回はあまり知られていない建築を紹介したいと思います。

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こちらの斎藤茂吉記念館は、谷口ファンである私も最近まで知らなかった作品でした。

なぜなら斎藤茂吉記念館は谷口吉生さんの父である谷口吉郎さんが設計した作品です。

谷口吉生さんは増築・改修から設計に関わったので、大々的に紹介されないのも仕方ないですね。

よほどの谷口吉生さんのファンでない限り、知らないのも無理はありません。

▪️期待を胸に斎藤茂吉記念館へ

斎藤茂吉記念館は斎藤茂吉記念館前という駅から徒歩3分ほどのところにあります。

記念館名が駅になっているのでわかりやすいです。

新幹線の駅である「かみのやま温泉駅」の隣り駅となります。

強者であれば、かみのやま温泉駅から歩いて行けます。※私は徒歩30分程度で到着しました。。

▪️周囲の景観に馴染んだ建築

斎藤茂吉記念館はみゆき公園の中に馴染むように存在しています。

谷口吉生さんの建築は、土門拳美術館や葛西臨海水族園のように地形を巧みに利用して建てられています。

今回の建築も建物の高さが抑えられ、周囲の景観を尊重したデザインとなっています。

▪️訪れた人々への演出

エントランス部分は吉生さんの父・谷口吉郎さんの設計した建物になっています。

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階段を上がると斎藤茂吉さんの銅像が出迎えてくれます笑

その横に斜めに通路があり、アプローチ空間が素敵に演出されています。

この演出は香川県にある谷口吉生さんの設計した東山魁夷せとうち美術館でも用いられていますね。

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▪️高級ホテルのようなロビー空間

ロビーは美しい装飾が施された高級ホテルのような華やかな空間となっています。

木目の天井に埋め込まれた照明一つ一つが細やかに装飾されているだけでなく、谷口さんの建築の特徴である美しく納められた空間が印象的です。

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このガラス窓も普通の納まり方に見えますが、内部の床高さと連続してガラスが設置されているので、外部と連続感を感じられます。

簡単に作られているように見えますが、結構難しい納まりだということが建築関係者にはわかると思います。

他にも空調の吹出し口等が見えないよう考えて設計されているところが、何より尊敬します。

細部まで考え・デザインされた作品に触れると、身も心も引き締まります!

私も建築の設計なので、谷口さんの思いを勝手に引き継いで仕事をしています笑

どんな安い素材を用いても、納まりが綺麗になるよう考えられていると、それだけで伝わる人には伝わるものですから。

▪️増築された地下棟・ラウンジと外部広場

谷口吉郎さん設計のロビーと展示室を堪能した後は、待ちに待った谷口吉生さんが設計し増築された、地下棟に進みます。

地下棟に進む通路あたりからすでに谷口吉生さんのデザインであることが伝わってきます。

地下棟の通路の手摺なんて、まさに谷口吉生さんの作品そのものです笑

地下棟展示室を堪能したあとは、いよいよクライマックスであるラウンジへと進みます。

木目フローリングの階段を登り切ると、ガラスで囲まれたラウンジに辿り着きます。

ラウンジはガラス張りで、椅子に腰掛けていると、目の前の自然と呼応し、まるで自然の中にいるような感覚を体感できます。

▪️自然と一体化された外部広場

谷口吉生建築探偵の私は、早く外部広場に出たくなり、ラウンジの扉を開けてしまいました。

外部広場は周囲の自然や街並みをじっくりと堪能できる贅沢な空間となっています。

エレベーター周りなど増築部分も見学することができるので、ファンにはとても贅沢な空間です。

まさに谷口吉生さんの建築そのものですね。

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この外部広場のように人工地盤を巧みに作り上げるのも、谷口吉生さん建築の特徴の一つです。

愛知県にある豊田市美術館ではその考えがいかんなく発揮されています。

谷口吉生さんの設計された建築は、深く追求すればどんどんその素晴らしさや面白さが伝わってきます。

正直建築をこれから学ばれる方にとってはどの作品も優れた教材になることは間違いありません!

私は、これからも谷口吉生さんの建築の素晴らしさについて語っていきたいと思います。

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