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下谷警察署前交差点と樋口一葉の千束稲荷神社

こんにちは、交差点東京です。

今回登場する交差点は下谷警察署前交差点。
「したやけいさつしょ」と読む。
首都高1号上野線の終点入谷インターからまっすぐ北に昭和通りを進んで、三ノ輪の少し手前に位置する。
昭和通りの東側はかの有名な「吉原」。
ここは江戸時代の遊廓街として政府公認の唯一の場所。
正確にはここは新吉原で旧吉原は現在の人形町あたりにあった。

新吉原と旧吉原の解説はここがいちばんわかりやすい「吉原神社」のサイト

そして、時は江戸から明治に移り、当記事の樋口一葉が出てくる。
一葉は生まれは現在の内幸町で、本郷や菊坂、そしてここ浅草竜泉寺町など居を転々としていた。
一葉はひと世代前の5千円札の肖像の人で、日本女流作家の第一人者で優秀ながらも女に学業いらん!という母・多喜の教育のもと小学校4年生学業を終える。
有名な作品は「たけくらべ」や「にごりえ」「十三夜」などがあるが、
この下谷警察署前交差点の一つ先(無名の交差点)を右折すると左側に出てくる千束稲荷神社は「たけくらべ」。に中で実際に出てくる神社だ。

千束稲荷神社

ちなみに江戸末期の吉原の地図を見てみよう。
NHKドラマ「べらぼう」のまさにその舞台が吉原。

新吉原の四隅には九郎助稲荷、明石稲荷、榎本稲荷、松田稲荷があり、周回は水路で囲まれている。そして入り口には吉徳稲荷があり、入り方にもルールがあった。それはここが陰陽道に基づいて作られたから。ちなみに現場での作業は江戸時代の身分制度である士農工商の枠外である穢多非人の非人のべ3000人以上が従事していた。
同縮尺の現在の吉原
吉原の西に弁天池(赤丸の場所)があるが、大火のたびに多くの遊女が避難のために飛び込んで死者は数百ともいわれている。弁天池は現在の弁天院というお寺になっている。

この辺りを通るたびに、たった2〜300年前は多くの人が今とは大きく異なる暮らしをしていたのだと思うと、時の移ろいを感じてしまうのだ。

NHKの「べらぼう」。あれはよくできている、久々に面白いドラマが出てきた。

台東区は23区の中でも特に異色の歴史を持つエリア。
もっともっと知りたいと思う奥の深さがある台東区。

語彙不足で恐縮だが、やはり歴史は面白い。

それでは。

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